商品コード:1345-047[DECCA] W.バックハウス(pf)/ ベートーヴェン:Pf協奏曲4番
商品コード: 1345-047
商品詳細:1951年録音、翌1952年に発売された初回モノラル録音。多くの人がイッセルシュテットとの2回目ステレオ録音の方を好まれるが、是非この初回モノラル録音を聴いて欲しい。SXLのすっきりした方を求めるのも分かるが、ソロだけを見るならば、美しくもキリリとした弱音から、強打するのではなく情熱を込めて香り立つ強音まで、バックハウスのソロの偉大さが伝わる。しかも歌心がある。奥行きの深さもステレオの比ではない。まさに魂に触れる音。バックハウスの旧録音は2/4/5番がクラウス/ウィーンpo.、3番がベーム/ウィーンpo.、1番の録音はない。イッセルシュテットとのステレオにばかり注目が集まるが、このモノラル録音の方がバックハウスは燃えており、C.クラウスの指揮も熱い。当時のウィーンpo.の甘さがほんのりと香り、天上界的な高貴さが感じられる。ステレオ期に忘れ去られた情感があった。1951年録音。Mr.ウィーンことクレメンス・クラウスは1954年世を去る。かろうじて残された最高レベルのPf協奏曲4番!その後1958年~1959年のハンスシュミット・イッセルシュテットとのモノラル/ステレオ全集録音が行われた。この録音で始めてバックハウスはベートーヴェンの協奏曲全曲録音を果たすこととなる。ヴィルヘルム・バックハウス( 1884 - 1969)はドイツ・ライプツィヒ出身のピアニスト。1909年、協奏曲を世界で初めて録音するソリストに抜擢され、7月15日、ランドン・ロナルド指揮、新交響楽団(現ロイヤル・アルバート・ホール管弦楽団)との共演で、エドヴァルド・グリーグのピアノ協奏曲の一部を録音した。LP期では1950年頃からDECCAの専属としてベートーヴェン、ブラームスなどを録音。ベートーヴェンでは2回のソナタ全集録音がよく知られる。ベートーヴェンの協奏曲に関しては計画的に行われた録音ではかなったようである。何より1番の録音がない。1950年9月にベームとの3番。1951年5月に4番が録音され1952年5月に2番。1953年に5番。何故最初のベーム指揮で通さなかったのか? 何故1番を録音しなかったのか?など疑問が残る録音分なのである。しかし1950年代初頭という時期は全集というものに対する価値観は1960年代以降とは異なるだろう。そう考えると、バックハウス、クレメンス・クラウス、ウィーン・フィルという組み合わせは当時では当たり前でも今では限られた黄金期だけのものである。録音もモノラル・オーディオファイルプレスと呼べる高音質録音である。これを名演として、後世に継承してしかるべき内容である点は確かだろう。
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