商品コード:1345-031[DECCA] C.クラウス指揮/ R.シュトラウス:英雄の生涯
商品コード: 1345-031
商品詳細:この曲の原点となるべきウィーンでの録音。カラヤンも得手としていたが、全ての点においてC.クラウスこそがこの曲を録音するのに相応しい。当然ながらVnソロはボスコフスキー。まだコンマスを務めている時期である。作者R.シュトラウスとは緊密な関係があり、3曲の初演を任された。家族のような付き合いだったらしい。「ツァラトゥストラ~」と「英雄の生涯」本作は、作曲者の意図が十二分に反映された録音であり、何人もこれを超えられなかったと信じる!クレメンス・クラウス( 1893 - 1954)はオーストリアの偉大な指揮者。フルトヴェングラーの7歳年下である。1912年からウィーン音楽アカデミーで作曲家リヒャルト・ホイベルガー、およびグレーデナー、ラインホルトらに学ぶ。各地の歌劇場で研鑽を積んだ後、1922年にウィーン音楽アカデミーの教授に就任した。1922年~1924年にかけてはウィーン国立歌劇場の指揮者を、1924年~1929年にかけてはフランクフルト市立劇場の総監督を務めた。また、1929年にはニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団、フィラデルフィア管弦楽団を指揮してアメリカデビューも果たした。1954年メキシコへの演奏旅行中に61歳で客死した。演奏会直後に心臓発作のため急逝したという。クラウスの演奏スタイルは、細部まで極めて緻密に仕上げられ、かつ速めのしなやかなテンポによる緊張感に溢れたものである。クラウスに師事したオトマール・スウィトナーによれば、当時の指揮者でバトン・テクニックに優れていたのはクラウスとハンス・クナッパーツブッシュであったという。クラウスとウィーンpo.は切り離せない関係だが、単純に「ウィーン風」と言うには軽薄な言葉となってしまった。少なくともボスコフスキーの「ウィーン風」とは大きく異なり、優雅さも迫力も兼ね備えたパワーが最優先される「ウィーン風」である。この演奏を聴けばオーディオファイルとして有名なカラヤンのDECCA録音が小さく感じるほどである。単に優雅なだけではない、強さと信じ難い程の優美さが同居する、今日では考えられない本当の「ウィーン風」である。クラウスを聴いた事で本物の「ウィーン風」を知ることとなる。ひとつの文化体験である。クラウスを聴く前と聴い後。もっと言えば、クラウス体験のあるなしが、ウィーンの音楽とは何であるかを始める出発点と言える。クラウス体験のない人とクラウス体験のある人がウィーンの音楽について語っても、最後まで理解できない不毛な会話となってしまう事だろう。DECCAの1950年代にはそういった超が付く重要な指揮者が沢山いたが、中でもクレメンス・クラウスこそがその頂に鎮座するに相応しい指揮者であると確信できる。「英雄の生涯」の演奏史において燦然と輝く名演であり、いかにSXLシリーズの高音質を以ってしても絶対超えられないこの演奏を永遠に超えることは出来ないだろう。
クラウスの在庫一覧へ
