商品コード:1349-035p[HMV] ソロモン・カットナー(pf) / シューベルト:Pfソナタ13, 14番
商品コード: 1349-035p
商品詳細:1962年、ソロモン・カットナー(1902 - 1988)は療養生活にあった中で60歳の誕生日を迎えた。この日を祝ってウォルター・レッグは未LP化だった1956年までの音源からALP 1900(ベートーヴェン:Pfソナタ13/31番)とALP 1901(シューベルト)の2枚のLP化をソロモンに手渡した,ベートーヴェンに関してはそれまで9枚のLPが1958年までに発売され16曲がリリースされていた。内31番は1956年8月の録音中に脳梗塞のために左手の薬指および小指が自由に動かないことに気づいた。このためピアノソナタ31番の終楽章では指が滑り、一部が欠落して修正されないままでありEMIでは発売を見合わせていた。終楽章のフーガは明らかに弾けていないのだが1962年に無修正のまま発売された。ピアノ学習者で楽譜を見ながら聴かない限りはっきりとは解からないレベルであり、解かった上なら問題のない録音である。その為ALP 1900だけが9枚目~4年後の発売となりジャケット・デザインが異なるのである。そして同時期に発売された唯一のシューベルトのソナタ曲であるこの2曲がLP化されて発売された。どちらもウォルター・レッグのアイディアでソロモンに送られたバースデイ・プレゼントであった。既に引退した音楽家を気使う文化がEMIにはあったようだ。シューベルトの録音年1956年8月28日という説があるが100%断定できない。ソロモンは1956年8月21日ロンドン・アビーロード第3スタジオでの録音中に異常に気が付き脳梗塞と診断されたからである。楽器はスタジオに常設のスタインウェイ576だったらしい。シューベルトはこの2曲だけで何故それまで未発売であったか不明。ベートーヴェン弾きのソロモンが弾くシューベルトはやはり何かが違う。聴いてみれば解かる。お宝級の美しくも儚い夢見るようなシューベルトである。強い音を出さず、霊感に満ちて幻想的な雰囲気の中で完結する唯一無二の演奏!ソロモンのベートーヴェンと同等、いや、それ以上に価値のある1枚!
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