商品コード:1350-032[DECCA] C.カーゾン(pf)/ チャイコフスキー:Pf協奏曲1番
商品コード: 1350-032
商品詳細:ボリューム注意!! 通常の盤のようにボリュームを上げるとドカンとくる。その力は圧倒的。B.B.ジャケ最終期の'59年発売、DECCAの超弩級サウンドが楽しめる終わりの方だ。そのオーケストラのうねりは凄まじいが、音が全く割れないのは本当に不思議。名手カーゾンのピアノが霞んでしまう程。もちろん彼のソロも負けじと強いアタックを繰り出し、最新設備の映画館にいるようだ。手に汗握る協奏曲。SXLのスーパーサウンドが楽しめるステレオ・オーディオファイルプレス。カーゾンの最も有名なPf協奏曲録音はH.クナッパーツブッシュ指揮ウィーンpo.との皇帝協奏曲・SXL 2002である。ショルティは当時のウィーンフィルとワーグナー:「リング」も全集録音を進めている最中であるが、ショルティ本人はベートーベンの交響曲全集をウィーンフィルと録音したかったらしい。カルショウはそのプロジェクトには懐疑的で、試しに3曲を録音して様子をみることにした。そういう経緯で録音されたのがベートーベンの交響曲の3、5、7番である。しかし皆さんご承知の通り、評価は良くなかった。この後ショルティはリングの録音に専念することになる。当チャイコフスキー:Pf協奏曲1番はどうやら3曲のベートーベンの交響曲録音のついでに録音されたものらしい。カルショウはベストセラーとなった皇帝協奏曲の再来を目論んだのだろう。ショルティが自己のスタイルを全面に出した演奏となっており、ピアノが主役のこの曲に二人の主役が張り合うような形となり、結果的にはスリリングなPf協奏曲に仕上がっている。成功を見たH.クナッパーツブッシュの指揮とショルティの指揮は大きく異なる。クナッパーツブッシュを前時代的とすればショルティは現代的である。この現代的スタイルは1960年代後期には通常になって行くのだが、1950年代後期ではまだそうではなかった。1958年に録音されたチャイコフスキー:Pf協奏曲1番としては当時、もっとも現代感覚で演奏されたモものであろう。しかしそれも今となってはすでにノスタルジックなグループの仲間入りとなってしまった。ピアノのカーゾンは大きく変わっていないのだが、オケの変化が大きいことに気付く録音であった。
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