商品コード:1350-019n[Valprivas] H.サロメ(pf) / モーツァルト:Pf作品集/幻想曲K.475 他
商品コード: 1350-019n
商品詳細:知る人ぞ知る名女性ピアニスト、エレーヌ・サロメ。これは1972年パリ、アデヤール・サルにてアンドレ・シャルラン自らが行った録音。勿論録音の良さもさることながら、彼女の詩的な表情は、女性の持つ優しさに包まれたモーツァルトを感じることができる。現代版のリリー・クラウスのような気さえする。どこまでも一音一音丁寧に意味を込めて弾いている。日本ではほぼ無名だが、それは録音したレーベルが原因であろう。こういった周辺にメジャーには無い本当に良いものがある。一説によればシャルランが最も信頼を寄せたピアニストがエレーヌ・サロメだったらしい。解説者であるカール・ドニとも親交があり、関係が深い3人である。カール・ドニは今回芸術監督として録音に参加している。曲はモーツァルト3曲。サロメのモーツァルトのソロ・ピアノ録音は1961年のHarmonia Mundi:HMO 30525に続く2回目で、初回もアンドレ・シャルラン自身による録音だった。時代的に弟子に録音を任せた頃だが敬愛するサロメとなれば本人の登場となる。3曲目の「アダージョK.540」は他にはギーゼキングが全集の中で録音している程度である。エレーヌ・サロメはフリーデマン・バッハのソナタもHMに録音していて、知る人ぞ知る名盤である。アンドレ・シャルランの本分である「ワン・ポイント録音」がこの録音でも健在で、ピアノのフルボディがしっかりとスピーカーの間に現れるはずである。音は豊かで実在感がある。何より聴いていて音楽が全身で体感できることだろう。自然な音の流れが見えるかの如く入っている。あまりに自然すぎて技師の存在が消えて無くなる瞬間が訪れる。それこそがシャルランが目指したところだろう。そのマジックを実現させてくれるピアニストがエレーヌ・サロメだった。サロメ/シャルラン/ドニの3人の共同作業で完成した素晴らしい録音!Harmonia Mundiではモノラルでしか販売されなかったが今回は見事なステレオでの発売。3人のリベンジだったのかもしれない。
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