商品コード:1350-004[DECCA] A.カンポーリ(vn)/ サン・サーンス:序奏とロンド・カプリッチョーソ, ハバネラ
商品コード: 1350-004
商品詳細:この曲の1つの決定盤でもある。古きヴィルトゥオーゾの演奏という点だけに絞れば、他にもSP録音などであるかもしれないが、SP復刻の音をもとに想像力で補って聴かなくとも、古風で、しかも音の良い演奏がここにある。スピード感もあり芸術性が高く、まったく非の打ち所のない演奏。ハバネラの落ち着いた演奏も絶品。ハバネラは当初ヴァイオリンとピアノのための作品として計画されたため、ピアノ伴奏版と管弦楽伴奏版は同時期の1887年に書かれた。ピアノ伴奏版も頻繁に演奏される。終盤にはカデンツァに代わるものとして、ヴァイオリンが無伴奏でハバネラのリズムの原型を奏する劇的な場面が用意されている。ハバネラは「ハバナ風」風という意味でキューバの民俗舞曲およびその様式である。技巧的なパッセージを多く含む作品で、ハイ・スピードのダブル・ストップ、ハーモニクスで続く旋律、重音のグリッサンドなど、絢爛たる技巧が繰り広げられる。ラヴェルも1907年「ヴォカリーズ~ハバネラ形式のエチュード」を作曲している。こちらは元々声楽作品でヴァイオリン版も存在する。ヴァイオリン曲としてはサン・サーンスの方が古く、オリジナル作品といえる。サン・サーンスではハバネラのリズムが冒頭より鮮明に展開する技巧的な作品である。「序奏とロンド・カプリチオーソ」は1863年作のヴァイオリンと管弦楽のための協奏的作品。ピアノ伴奏版でも演奏される。名ヴァイオリニストのパブロ・デ・サラサーテのために書かれ、スペイン出身のサラサーテにちなみスペイン風の要素が取り入れられている。初演当時から広く支持され、現在でもサン=サーンスの最も人気のある作品の一つである。ピアノ伴奏版はジョルジュ・ビゼーによって編曲され、1870年に出版されている。また、クロード・ドビュッシーが2台ピアノのための編曲を行っており、1889年に出版されている。2曲とも難易度の高い技巧的な作品である。アルフレード・カンポーリ(1906 - 1991)は、イタリア・ローマ出身のヴァイオリニスト。ベル・カント・ヴァイオリン唱法と呼ばれる独自のものを確立した。当時欧州、特に英国では絶大な人気を誇ったヴァイオリン奏者であった。これら2曲がカンポーリのベル・カント・ヴァイオリン唱法により見事なエンターテイメントとして素晴らしい仕上がりを見せている点がよく理解できる録音である。なおカンポーリをカンポリとするケースもあるが誤りではない。当社では従来の通りカンポーリで統一する。
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