商品コード:1351-043[RCA] A.ブライロフスキー(pf) / リサイタル
商品コード: 1351-043
商品詳細:ブライロフスキーはショパンの169曲にのぼる全独奏曲を、チクルスとして全曲演奏した史上初のピアニストである。その全曲演奏は、ショパンが晩年を過ごしたパリのみならず、ニューヨーク、ブリュッセル、チューリッヒ、メキシコ・シティ、ブエノスアイレス、モンテビデオでも開催され、1920年代には彼のショパン弾きとしての名声を世界的なものにした。1938年のニューヨークでのショパン・チクルスでは、「こうした全曲演奏を成し遂げるために必要な並外れた記憶力、強靭な肉体的スタミナ、そして卓越した技術を兼ね備えたピアニストは何人もいるが、そうした要素に加えて優れた音楽性までを持ち併せている者は数少ない」と評された。アレクサンダー・ブライロフスキー(1896-1976)はウクライナ・キエフ生まれのショパン弾き。キエフ音楽院を卒業。ラフマニノフに見出され、ウィーンでT.レシェティツキに師事、1926年にフランス国籍となるが、最終的には米国に帰化した。戦前はパリで活躍し、特にショパンの演奏で名声を博した。米国に渡った古いピアニストの中でも最もサロン音楽の伝統を汲み、アメリカ人好みの大音量で聴衆を圧倒するスタイルを持たなかった。その為かホロヴィッツ等の台頭に押され、大きな名声を得る事は無かったがショパン弾きとして知られた存在。地味だがそのスタイルは前時代的でSP期とLP初期の折衷のような雰囲気を持つ印象。大ホールで大勢に聴かせるタイプではない。ある意味、時代に取り残されたピアニストを、このノスタルジックなショパンで懐かしみたい。同じロシア系のホロヴィッツのショパンと似た境遇であるがスタイルは全く異なる。ホロヴィッツの持つ独自の節回しで個性的で独善的な演奏に対し、ブライロフスキーは精神的な健全さを感じさせる。いわゆるスタンダードとなり得るスタイルである。パリのサロンにおけるショパン演奏を連想させるタイプである。極端なヴィルトーゾではなく、抑えた古風なルバートを効かせたロマンチックなピアニストといえる。実際SP期から録音があり、LPはRCA又は米COLUMBIAから出ている。欧州レーベルへの録音はない為、欧州盤は多くない。これはRCAに録音した珍しい小品集「アンコール」。サロン・ピアニストとしてのブライロフスキーの片鱗が味わえる1枚である!大推薦!
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