商品コード:1351-033[RCA] A.ルービンシュタイン(pf) / ショパン:スケルツォ1, 2, 3, 4番
商品コード: 1351-033
商品詳細:1887年ポーランド生まれのルービンシュタインは、1906年から米国でコンサート活動続け、RCA社の看板ピアニストとして、多くのソロ・協奏曲・室内楽の録音を行った。その数は膨大。自身がレコード録音そのものに興味が大きかった事もあり、SP期から50年以上にわたって続け、ショパンは数回録音した曲が多い。その雄大だが、大味な所はアメリカ人に受け、ピアノから轟音を轟かせる数少ない一人だった。日本での評価は様々ながら、LSCシリーズのソロ録音は高音質でそれなりの人気がある。全3回中3回目録音である。SPで2回(1392年/1949年)録音があり、2回目の1949年分はALP 1136/FALP 147などで1950年代にLP発売されている。1959年の当録音がスケルツォ集の最後の録音となった。これらの録音時期にショパン作品を集中的に録音したが、何れも全曲録音には至っていない。最後のステレオ録音では前奏曲集が録音されなかったものの、バラード全集などが加わった。ルービンシュタインはショパンを得意とした割に、実際には全集完成と言うにはかなりの楽曲が残されたままだった。それらの中でスケルツォ全集は、夜想曲、マズルカ、ポロネーズとともに3回の録音を行った得意曲であったのだろう。この3回のスケルツォ全集を体験することでルービンシュタインの芸術の変遷を辿ることができる便利な録音となっている。特に1930年代の最初期録音は1959年とは全く別人ともいうべきスタイルで、もはや批評に困る演奏である。1949年の2回目で本人の黄金時代を感じることができる。豊かで安定した良い演奏である。そして1959年の3回目こそ意見の分かれる、一般に知られるルービンシュタインそのままの演奏である。指は恐ろしいほど早く動き、スポーツカーに乗っているようなスピード感が付いて回る演奏。ステレオ録音は3回目だけであり、そのステレオ効果が存分に味わえる演奏である。RCAが社の威信を掛けて開発したリヴィング・ステレオを売り込むにあたり、これほど適した演奏はないだろう。そのように自身のスタイルを変幻自在に変える能力が世界のトップに君臨できた理由かも知れない。一方でこのステレオ録音をただの音だけに拘った寒々とした心の通わないビジネスライクな物だと痛烈な批判も多い。確かにその批評は当たっている。売り手は新しいステレオを広める為に、戦後のショパンの演奏様式の規範として、学習者や若手のプロたちを通じて、祭り上げていったことは確かである。RCA社が過去の録音を自賛してモノラルの再版を売るはずがないのである。このスパイシーで曲芸師のごとき演奏をどう受け取るかは聴き手次第である。多くの音楽ファンがRCA社の宣伝に乗せられて、RCA社を潤したことは事実である。ある程度の経験や素養がないと、大手レーベルの真意を見抜くことは難しいだろう。全てを知った↑で最適な判断を下していただく為に我々はこの仕事をしている。レコード会社の受け売りは決してしない。ステレオ効果が絶大である点は真実である。
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