商品コード:1351-023[RCA] P.モントゥー/ チャイコフスキー:交響曲6番「悲愴」
商品コード: 1351-023
商品詳細:米RCA録音。フランス人モントゥーの美学が体現された「悲愴」。彼らしくあまり深刻ではない雰囲気で始まる。しかし、全体を通して聴き終わった時に「悲愴」を味わったという満足感を得られるだろう。それは彼の曲に対するセンスの良い解釈であり、スラヴ人系指揮者のチャイコフスキーとは全く異なる後味の良い印象。これこそが、モントゥーの持ち味。質の良いフランス映画を見終わった後のような気分だ。一度これにはまると虜になる、超高音質。1955年の最初期ステレオ録音。RCAの高音質録音シリーズの1枚であるLIVING STEREOシリーズを代表する初期録音である。LIVING STEREOはリビング・ステレオ、生き生きとした、生演奏のようなステレオをコンセプトにRCAが世界に先駆けて開発したステレオ制作LPである。John Pfeifferをプロデューサーに1955年頃から世界初のステレオ録音を次々と世に出し、米国に新技術を世界にアピールした。欧州ではまだモノラル時代であり、早かった英国でさえステレオLPが世に出始めたのは1959年頃からである。米国では1957年頃には店頭に並ぶようになった。この録音は音響で優位なボストン・シンフォニーホールで録られ、どんな小さな音さえ見逃さないオンマイクの高音質録音である。途方もないダイナミック・レンジと澄んだ音質で目の前に浮かびあがるオケに初めて聴いた人はビックリしたであろう。こざっぱりと透き通る切れ味の音こそステレオの到来を告げるものであった。米国では固く鋭い音質が好まれた。JAZZの再生には向いていたからである。RCAは勿論JAZZ部門も持っていた為、クラシックもこの音質で発売された。日本でも一時、この鮮烈な音質が良しとされたが、欧州盤が入るようになると、その音質の違いにまた驚くことになる。RCAステレオを欧州ステレオ盤で聴くことが最良の姿勢となる。今では選択肢の多い良い時代となった。闇の中から浮かび上がるようなヴァイオリンのソロが印象的であり、オケ全体の躍動感に胸躍る素晴らしい「悲愴」である。ステレオで聴くなら一つは有ってしかるべき名演である!
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