商品コード:1351-007[PHILIPS] G.レオンハルト/ バッハ:ブランデンブルク協奏曲(全6曲)
商品コード: 1351-007
商品詳細:初めてバッハ手書きの楽譜がファクシミリで付いた画期的なブランデンブルク。厚さ1cm近いぶ厚いリブレット。1977年の初出盤。このブランデンブルクこそレオンハルト軍団<あえて>の総決算であり、彼らの思想を音に表した中での一つの大きな山と言える。今となっては古楽器奏法のブランデンブルクもあたり前になってしまったが、当時は本当に新鮮で目から鱗が落ちたようだった。波のようにうねるアンサンブル、少々アクセントのあるVnやヴィオール。軍団総出演の大仕事だった。この録音はオリジナル楽器によるバッハ:ブランデンブルク協奏曲録音の3つ目らしい。コレギウム・アウレウム合奏団(1960年代)→アーノンクール指揮のヴィーン・コンセントゥス・ムジクス(1960年代後期)→当盤。アーノンクール盤にもレオンハルトはチェンバロ奏者として参加している。1976年満を持してレオンハルト自身の指揮とチェンバロでほぼ完全な形でのピリオド奏法による録音を世に出した。箱には80ページに及ぶ全6曲のファクシミリ楽譜のコピーが付く分厚いリブレットと楽器等を紹介したペラ折り畳みリブレットが付く。この念の入れようはレオンハルトの強い意向があったと思われる。昨今ではこてこてのピリオドアクセントの強烈な演奏も当たり前に出ているが、1976年当時、これは当時の常識を覆すほどのインパクトのある演奏だった。アーノンクールの演奏と比べれば相当な進化を経ている。しかし誰が聴いてもごく自然に受け入れられるレベルのピリオド奏法で全く奇をてらっていない。ごく自然な流れであり、適度に斬新なアクセントとソロ楽器の古風な音が感じられるレベルである。発売当初はこれが最も先進的なバロック演奏であったが、今となっては通過点と感じてしまう。それほどまでにピリオド奏法は一般化してしまった。しかしやりすぎは飽きられる。レオンハルトもやりすぎは可能だったはずである。しかしこの演奏に留めたことは彼の持つ見識であり音楽センスといえる。5番の自身のソロによるチェンバロ独奏にも彼がやりたかったことが見えてくる。ピリオド奏法は単に斬新なだけでは意味がない。バッハのあるべき姿を浮かび上がらせる手段でなくてはいけない。レオンハルトにはそのことがはっきりとわかっていた。だからやりすぎはない。古い録音では描けなかった細部のすっきりとした空気感や、ソロが歌う旋律へバッハが込めた真意を明らかにする試みなのである。特にリコーダー(ブロックフレーテ)とフラウト・トラヴェルソ(横笛)を曲により使い分けたフランス・ブリュッヘンのいい仕事が目につく。先程通過点としたが、それは演奏史の中だけであり、この録音の完成度は全時代を通じて大変クオリティの高いものであったことを忘れるわけにはいかない。尚プロデューサー: Wolf ErichsonはSEONシリーズの創設者である。
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