商品コード:1352-033[MELODIYA] V.カミショフ(pf) / チャイコフスキーPf作品集/ハープサルの思い出(3つの小品) 他
商品コード: 1352-033
商品詳細:故佐藤泰一氏の「ロシアピアニズム」の中でも「凄腕のピアニスト」の項に出てくるヴァレリー・カミショフ(1943年生まれ)。6歳でモスクワの大ホールでコンサートを行い、1962年第二回チャイコフスキー・コンクール5位。1968年エリザベート王妃コンクール2位という強豪。フリエールの高弟でイグムノフ一派である。日本での知名度こそ無いが一度聴いたら忘れないピアニストだろう。グリンカをライフワークのように研究しLP5枚で全集化した。このグリンカで初めてカミショフを知った方が大半と思われる。この録音こそ1965年のデビュー録音。チャイコフスキー作品集だが誰も取り上げないような珍しいが自身の愛着があるものも選んだのだろう。今までのPf作品集とは大きくかけ離れた選曲である。特に、オペラ「地方長官」の主題をピアノ・ソロに編曲してパラフレーズのように繋げ連作組曲のような形にしている。これはチャイコフスキー自身の手による。B面の半分が当てられ「ポプリ」なる名前を付けている。誰も録音したことのないユニークなアレンジ作品。これがめっぽう美しい作品に仕上がっていて本当にチャイコフスキーの仕事か信じ難いピアニスティックな良い曲となっている。最後は「ドゥムカ」という情景音楽だがここで彼は隠し玉を炸裂させた。「技巧のカミショフ」とは異なる側面で勝負している。こうした土俵でも的確で個性的な演奏は一頭抜きん出ている。冴えわたる才能がゆったりしたメロディーにも沁み込んでいる。技巧だけでは人を感動させることが出来ないと理解できる、カミショフの哲学を感じられるLPである。
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