商品コード:1352-024n[MELODIYA] S.リヒテル(pf)/ Pf協奏曲/リムスキー・コルサコフ, グラズノフ:1番
商品コード: 1352-024n
商品詳細:リムスキー・コルサコフ:Pf協奏曲は1950年2月17日モスクワ録音。同年3月にはロストロポーヴィチと最初のベートーヴェン:Vcソナタ3・4番とブラームス1番を録音。メロディアの1950年というのはSPに近い音で、本当のSPならまだリアルな太い音なのだが技術的にLPは未完成。この珍しい作品もオケは少々割り引いて聴く必要がある。しかし、さすがにピアノ・ソロは特筆すべきものがある。キラキラと宝石を散りばめたようなソロの響きが貧弱なオケの中から浮かび上がる。B面のグラズノフ:Pf協奏曲は1952年の録音。グラズノフのPf協奏曲は複数の録音があり、1952年3月17日レニングラードでカルル・エリアスベルク指揮レニングラード交響楽団とのライブ、1952年11月15日キエフでのヴェニヤミン・トルバ指揮ウクライナ国立放送交響楽団とのライブ録音などの存在が確認できる。この録音はどちらもキリル・コンドラシン指揮モスクワ交響楽団の録音である。どちらの曲も1950年代前期に別々の10"で初リリースされた。1974年頃になってこの2曲がカップリングされ12"で発売されたのが当盤である。1970年代西側ではモノラル期の録音が続々と疑似ステレオ化されたトレンドがあったのでMELODIYAも同様かと想像して試聴したが、MELODIYAはモノラルであった。MELODIYAには位相反転による疑似ステレオの技術はなかったらしい。モノラル盤をステレオとして再版しただけである。流石元祖共産国である。まあ我々には嬉しい誤算であリ、結果オーライとなった。リヒテルのリムスキー・コルサコフ/グラズノフのPf協奏曲集の12"はこの偽物のステレオ盤だけである。2曲のロシア作品はかなり早い時期の録音であり、恐らくLPによる初録音と思われる。オケはモスクワ交響楽団となっているがB面のグラズノフはモスクワ・ユース管弦楽団が正しい。ラフマニノフやプロコフィエフなどより先に録音された事実は、リヒテルには御国物を優先して録音するように当局からのお達しがあったようである。西側ではマイナーな曲だが旧ソ連では国威発揚を伴った重要な作品であったようである。リムスキー=コルサコフは単楽章(実際には3パートが連続演奏される)の15分程度の長さ、グラズノフの1番はレオポルド・ゴドフスキーに献呈された曲で2楽章形式、どちらもリヒテル以降あまり演奏されることはない。珍しいロシア作品だが、リヒテルの録音であり、注目されてしかるべき内容といえる。12"は再版だが音質は悪くない。
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