商品コード:1354-022t[SUPRAPHON] M.ロストロポーヴィチ(vc) / ドヴォルザーク:Vc協奏曲
商品コード: 1354-022t
商品詳細:当初LPM 88-9、10"×2で出たのが初出(スーパーレア)。すぐに12"になった。計6回~7回あるこの曲の録音中、最初の録音と思われる。何と言っても、ターリヒのオケが素晴らしく良く、新世界を思わせる雄大なスケール。ソロも負けじと粘りの強い太い音を出してくれる。他の録音には無い初期の音色!ロストロポーヴィチは生涯7回、ドヴォルザークのチェロ協奏曲をセッション録音したとの説があるが当社では入荷記録から6回まで把握している。ライヴも含めると10種以上存在することは確かである。古い方から(おおよその順)、ターリヒ/チェコpo.(当盤・1952年)→ラフリン/ソヴィエト国立so.(1954年PERIOD発売・録音年不明)→ハイキン/モスクワ響(1956年)→ボールト/ロイヤル・フィル(1957年4月)→カラヤン/ベルリンフィル(1968年)→ジュリーニ/ロンドン・フィル(1977年)→小澤/ボストンso.(1985年)となる。ドヴォルザークのようなメジャー曲となれば、名の知れたチェリストはほぼ100%一度は録音していて、いかにチェロ好きでも10点もあれば十分とは思われる。しかしクラシック音楽の面白さ、特に協奏曲は共演の妙味というものが外せない。この録音は恐らくロストロポーヴィチの初回録音であったと思われる。ラフリン/ソヴィエト国立so.は米国PERIODだけの発売で詳細不明の曲者なのだが1954年に初リリースされたことは解かっているので、1952年録音は最初とみて間違いないと思われる。ラフリン/ソヴィエト国立so.は旧ソ連での録音ながらMELODIYAからは発売されていない不思議な録音である。さて何故1952年という早い時期にチェコに行ったのか不明である。ロストロポーヴィチのレコードデビューは1952年発売のSP録音で、曲はショパン/軍楽曲というものである。まだソ連でLP録音さえ行っていない25歳の殆ど無名の若者が海外遠征とは意外なのである。それは1950年プラハで開催されたプラハ国際チェロ・コンクールで優勝したことが起点だろう。2年後になったが、優勝を記念しての録音として、チェコに招かれたとみるのが自然であろう。1950年段階でチェコには録音設備がSP用しかなく、LP録音が可能になる1952年まで待っていたと考えるのが妥当といえる。MELODIYAの指揮であるムラヴィンスキーはドヴォルザークにおいて、ターリヒに勝る指揮者は存在しないと公言しており、ドヴォルザークの録音を行うならチェコ以外ではあり得なかったのだろう。確かにこの演奏はオケの素晴らしさも特筆であり、25歳の若きロストロポーヴィチのソロも大変なものである。この録音によりロストロポーヴィチの名は世界に大きく広がってゆくことになる。
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