商品コード:1355-013[PHILIPS] A.グリュミオー(vn) / バッハ:無伴奏Vnソナタとパルティータ(全6曲)
商品コード: 1355-013
商品詳細:アルトゥール・グリュミオー(1921~1986)はバッハ(1685~1750)と同じ誕生日、3月21日に生まれたことを終生運命的であると感じていたと語っている。ベルギーのシャルルロワ近郊のヴィレール・ペルワンに生まれた。1936年15歳の時にパリに行き、大家ジョルジュ・エネスクに師事、'39年にアンリ・ヴュータン賞、フランソワ・プリュム賞を得て、'40年にはベルギー政府からヴィルテュオジテ賞を授与されている。大戦後、パリでビュー。モーツァルトの協奏曲第3番を弾いて、「ティボーの再来」とまで高評価を得た。グリュミオーはこの曲集を録音する際、過去の名ヴァイオリニストによる校訂版を用いることなく、バッハの自筆譜のファクシミリを求め、それを基に一音符も変更することなく演奏したらしい。これは当時としては大変珍しいことで、彼はそのことを示すために、初出レコードのジャケットに、バッハの肖像画でも自らの肖像写真でもなく、わざわざ同曲集のバッハの自筆譜を用いたほどである。使用ヴァイオリンについては、1957年にベルギーのルノア伯爵から貸与された1727年製ストラディヴァリウス「ジェネラル・デュポン」である。この楽器はグリュミオーが使用していたことで、彼の死後は「ジェネラル・デュポン=グリュミオー」と呼ばれ、約3億円の価値があるとされている。現在は中国人の資産家の所有となり、ドイツの名ヴァイオリニスト、フランク・ペーター・ツィンマーマンに貸与されている。グリュミオーのデビューの頃はアメリカの銀行家から1715年製ストラディヴァリウス「ティティアン」を貸与されていた。グリュミオーは1971年にオランダの楽器商から1744年製のグァルネリ・デル・ジェス「ロゼ」を購入し、ストラディヴァリウスと併用していた。このバッハの録音はそれ以前の1960~61年なので、間違いなくストラディヴァリウス「ジェネラル・デュポン」での演奏である。フランコ=ベルギー楽派の伝統を受け継いだ美音で全編が照らされる健康的で気品漂う演奏である。全体が明るい印象だが、それこそがグリュミオーの魅力であり、明るさの中にバッハの意図を溶け込ませ、構築した堂々たる大作といえる。ステレオの初出はHIFIステレオ・レーベルで('63年)、今となっては超が付く高額盤!
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