商品コード:1356-031b[MUZA] K.A.クルカ(vn)/ ラロ:スペイン交響曲, サン・サーンス:序奏とロンド・カプリッチョーソ
商品コード: 1356-031b
商品詳細:MUZAのクルカはダンチョフスカと並んでポーランドVn界のホープだが、中でもこのラロ/サン・サーンスは初入荷の珍しい初期録音でモノラル。クルカにもモノラル録音があったのかと驚いた。彼の中でも初期の録音らしく若きエネルギーにあふれた才能豊かなその芸風は、巨匠のそれとはまた別の魅力に溢れている。この時期のMUZAはモノラルの音が特に良い。コンスタンティ・アンジェイ・クルカ(1947-)はポーランド・グダニスク出身のヴァイオリニスト。8歳の頃からヴァイオリンを始め、生地の音楽院でステファン・ヘルマンの薫陶を受けた。1964年のパガニーニ国際コンクールで特別賞を受賞し、1966年のミュンヘン国際音楽コンクールで優勝した。以後、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、シカゴ交響楽団、ミネアポリス交響楽団、ロンドン交響楽団、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団など世界有数のオーケストラと共演し、名声を確立している。大木正純は「クルカはいくぶん硬質ながら透明なすこぶる美しい音色の持ち主であり、テクニックの安定感もまた切れ味もまったく申し分ない。ただし音楽の造りは概して堅実であり、どちらかと言えばむしろ音楽の内面で勝負するタイプである」と評している。1994年より、ワルシャワ・ショパン音楽院教授。国際 ヴィニヤフスキ・コンクール審査員長をはじめ世界各国 の音楽コンクール審査員も務めている。ポーランド文化功労賞、芸術賞、外務大臣賞、名誉賞 など多数受賞。ポーランド新世代の逸材である。デビューは遅く、1969年バッハの無伴奏2曲(BWV 1001/BWV 1006)を1枚に収めたXL 0483/SXL 0483がデビュー録音と思われる。その後MUZAから続々とLPを発売し、1970年代のMUZAのヴァイオリン部門をひとりで背負った感がある。ウィウコミルスカとは大きく異なる芸風で、確かにその透明度の高い弦の音は独自のモノがある。やや固めの音はクルカの代名詞といえる。この音がはまる曲は最大限の効果が得られる。1971年頃初リリースされた当盤のラロ:スペイン交響曲はラテン系の奏者にとって有利な曲とされてきたが、クルカのシャープな演奏でこれまでの概念を根底から覆すような演奏に世界をアッと言わせた録音である。
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