商品詳細：指揮者デイヴィッド・ジンマン(1936-)は米国生まれ。タングルウッド音楽センターで指揮活動に着手。その後1958年から1962年までメイン州でピエール・モントゥーに師事し、1961年から1964年までモントゥーの助手を務めた。1965年から1977年までネーデルラント室内o.の首席指揮者をシモン・ゴールドベルクから引継ぎ1977年まで務めた。この録音は恐らくネーデルラント室内o.での最後の年の録音と思われる。その後ロッテルダム・フィルハーモニーo.の首席指揮者に就任。1982年までその地位でPHILIPSに多くの録音を残した。ジンマンはこれまでのPHILIPSの指揮者と大きく異なり国際感覚を持った指揮者といえる。1960年代初期にはDECCAにもアシュケナージらと録音があり、特別な色付けを持たない中庸のタイプである。全体に薄味ともいえるがその分中立で万人に違和感なく楽しめる音作りをする。PHILIPSは1980年代の国際戦略に是非必要なタイプの指揮者をと考えたのだと思う。コンセルトヘボウの弱体化も関係あるだろう。ここに聴くチャイコ/ヴェルディは柔らかく美しい演奏である。クセのない優美で滑らかな弦の音が安定感を以て楽しめる。2曲とも室内楽のオケ編曲で録音は少ない。