商品詳細：SXLと同じ'60年代に並行して存在したPhase4 Stereo Concertシリーズは、SXLと比較して、まったく話題になることは無い。DECCAで初めて試みたマルチチャンネル録音スリーズでSXLシリーズとは切り離されてグループ化された。音質的には完全なオーディオファイルでSXL2000台のようなサウンドをミキサー卓で作るのが目的だったと思われる。但し高額で知られるSXL2000台もけっしてワンポイントの自然な録音ではない。これは、L.ストコフスキーがニュー・フィルハーモニアo.を振った、れっきとした英国録音。DECCA社にとって、3回目の録音(1967年)になる。前2回は、御存知ミュンヒンガーによる。ほとんど存在すら知られていないが、初の英国のオケによるもの。ソロVnも良く、DECCAファンに是非おすすめの1枚。ストコフスキーは1960年代に入ると頻繁に米国と欧州を行き来してDECCAに多くの録音を残した。但しSXLシリーズではなく殆どがこのPhase4シリーズである。「ファンタジア」で先進的実験録音を世界初挑戦した革新者らしいキャストではないだろうか。本人も乗り気だったと思われる。演奏はピリオドとは全く対極のおおらかな大スケールのオーケストラ。時代考証は完全に無視している。これぞストコススキーの世界観。ここまで徹底すれば立派!ソロは悪くない。