商品詳細：ピアニスト、Eulàlia Soléオーラリア・ソーレは1946年スペイン・バルセロナ生まれの女流。フランスのCristianes SénartとイタリアのMaria Tipoに学ぶ。同郷のラローチャにも薫陶を受けた。ケンプのスクールに参加。15歳でスペイン国内でのコンサートを行う。録音は多くない。あるいはこれがデビュー録音の可能性も高い。録音はスペインで行われ、Production EDIGSAが担当。Harmonia Mundiとの共同制作と思われる。ゴイェスカスという曲自体がスペイン人でないと扱えない題材なのだろう。若手ではあるがソーレの演奏には説得力がある。しかし1960年代までのスペイン系録音と異なりもっとインターナショナルでイベリア臭をある程度排した洗練がある。それはラローチャの最後の録音よリ尚しっかりとした意志にも基づくようだ。ゴイェスカスを単にローカル作品で終わらせたくないという意思だろう。これならバーのようなところで弾かれていてもすんなリ楽しめる音楽に昇華している。これを劣化とみるか進化とみるかで評価は分かれるところだが、国籍など知らずに聴いて、「いい音楽だな」と素直に思える演奏である。