商品詳細：ヴェルナー・ヤコブ(1938- 2006)はドイツ・テューリンゲン州のメンガースゲロイト=ヘンメルンの生まれ。旧東ドイツになるためヤコブの録音はETERNAに多い。しかしこの録音は西側の5つの異なる教会のオルガンを弾いた音源を集めたバッハ作品集。ETERNAからは同じ内容は出ていないと思われる。フランスに点在する様々な町の教会オルガンを使用している。共通点はジルバーマン・オルガンを選んでいる。有名な弟のゴットフリート・ジルバーマンではなく5歳上の兄アンドレアス・ジルバーマン製作のオルガンだけを使っている。アンドレアス・ジルバーマンの作品の大半がフランスにありドイツには存在しない。この点がETERNAから出ていない理由と思われる。ドイツELECTROLAにもジルバーマン・オルガンを録音したシリーズがありヴェルナー・ヤコブは特にジルバーマン・オルガン演奏のスペシャリストとして知られているので、この録音を行ったのだろう。選曲に一貫性はないがそれぞれのオルガンに適した曲を選曲したであろうことは言うまでもない。先頭の2曲B.572とB.646がEbersmünsterのAbteikirche St. Mauritius教会。3曲目B.651aはMarmoutierのAbteikirche Marmoutier, Westempore教会。A面最後のB.668はEttenheimünster( St. Landelin-Kirche)。B面B.541はMeissenheim(Evangelischen Kirch)。B.65と最後のB.565はスイス Altenheimの Dom Zu Arlesheim。「アンドレアス・ジルバーマンをめぐる旅」とでも言えそうな聖地巡礼にも似た趣向は単なるバッハ・オルガン曲集の域を超えている。

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