商品コード:1214-055tc[DGG] E.ギレリス(pf) R.ツェペリッツ(cb) アマデウスQt. / シューベルト:五重奏曲「鱒」Op114, 12番「四重奏断章」
商品コード: 1214-055tc
商品詳細:アマデウスQt.の「鱒」は1975年2回目録音。初回はH.メニューイン(Pf)とのHMV録音だった(1959年初出)。2回目のピアノはギレリス。ギレリスはこの時期DGGに移籍し、多くの録音を残した。ギレリスにおいても、DGGへの録音では進化した芸術が見られる。アマデウスQt.も同様。それまではドイツ的厳粛なスタイルを重視していたが、この「鱒」ではよりしなやかで遊びの心が見える。メリハリの強さはそのままだが、より進化した姿を見せてくれる。1970年代に入りアマデウスQt.のスタイルはより柔軟にしなやかに変化した。良い方向だと思われる。世の要請だったのだろうか。クラシック音楽の世界でも全く同じスタイルで貫くことは難しいようである。1980年代前半まで盛んに録音を行っていたが、1987年ヴィオラのペーター・シドロフがロンドンで亡くなった。彼らは新しいメンバーを迎えることはせず、解散という道を選んだ。2020年8月15日、チェロだったマーティン・ロヴェットの訃報が知らされた。結成から解散までメンバー交代をしなかった団体は多くない。然も39年間第一線で活躍した団体はアマデウスQt.をおいて他にはあるまい。WIKIなどには「1950年代から1960年代に録音されたモーツァルト、ベートーヴェン、ブラームス全集やシューベルト、ドヴォルザークの録音などがあり、スタンダードの一つとして高い評価を受けている。」と一言で結ばれているが、決してそれだけのものでもないだろう。1960年代に絶頂を迎え、その後新団体の台頭を見て、自ら芸風を変えていったあたりは、一流音楽家といえども世の変化に対応しなければ生き残れない現実をまざまざと見せつける。既に50年以上の演奏史を有する「鱒」という曲もこの演奏には彼らなりに考えて、練り上げられた究極の選択を感じる。ギレリスの存在も影響はあるが弦楽四重奏団の方向性を変える時代の交差点に立ったような感慨を覚える演奏に感じてならない。
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