商品コード:1223-007pb[MELODIYA] R.ケレル(pf) K.コンドラシン指揮モスクワpo. / プロコフィエフ:Pf協奏曲1番Op.10, Pfソナタ3番, 前奏曲Op.12-7, 3つのオレンジの恋~行進曲, リスト, ラフマニノフ
商品コード: 1223-007pb
商品詳細:ルドルフ・ケレル(1923-2013)はグルジア・トビリシの生まれ。フリエール門下生の最古参でイグムノフ一派である。グルジア出身者の中では最古参組である。LPで19枚もの数を出したピアニストは多くない。この人は戦争で大切な時期を無駄にされた悲運のピアニスト。実力はLPの数が物語る。ショパンの前奏曲集などが有名。協奏曲も多い。しかし人気の点で比例しないのは何故だろう。宣伝なのでは?グルジアで1、2位を争う大物に間違いは無い。人気とは所詮その程度なのだろう。スケールと繊細さを兼ね備えた逸材。ケレルはMELODIYAに19点ものLP録音を残した重要なピアニストである。共産主義体制だったソ連時代は録音の数で当局からどのように扱われていたかがわかる。ケレルは当局にとって重鎮クラスのピアニストだった。協奏曲録音が多いこともその証明になる。日本でケレルは存在すら知られていないが、大部屋で知られるフリエールの教室では最も年長で、フリエールは1912年生まれなので11歳しか年が離れていない。その次が1928年生まれのダヴィトヴィチだった。つまりケレルはフリエールの一番弟子であり側近だったといえる。ケレルもモスクワ音楽院教授となる。教授らしく、若手の新人のようなエキセントリックな解釈はしない。正当的に模範的な演奏ではある。しかしどこをとってもそこにはロシアピアニズムの精神が流れていて西側の大物ピアニストとは異なる腕前を披露している。プロコフィエフの協奏曲が録音できるとはそれだけで認められていた証しである。しかもステレオテイクまである。スケールは大きく流れるような表現で若いピアニストとは明らかに異なる重鎮的なスタイル。確かな構成力で安定感は抜群である。一切の小細工なしで正統的な演奏を正攻法で行うが、そこはロシアンスクールの大物。聴かせる技を持っている。音離れがよく、べったりした印象は全くない。西側のピアニストとは一味異なる。B面には小品が5曲ありこちらも大物らしい余裕のある上手さを見せる。1973年に一度来日している。これはケレル2枚目のLPだった。
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