商品コード:1225-035[ERATO] P.フッテンロッハー(t) J.P.ゴワ(ob) A.ジョルダン指揮ローザンヌ室内o. / ラヴェル:ドン・キホーテ, クープランの墓, マ・メール・ロワ, パヴァーヌ
商品コード: 1225-035
商品詳細:フランスの心といっても過言ではないERATOレーベルでさえラヴェルの管弦楽作品集の録音はそう度々あるわけではない。しかし世代交代が行われたような時期に録音されることが多い。ジョルダン以前というとA.ロンバール指揮ストラスブールpo.くらいしかカタログにないのが実情である。ERATOはオーケストラをさほど重視しなかったのでクリュイタンスのような核心となる指揮者が不在だったことは確かである。指揮者アルミン・ジョルダン(1932- 2006)はスイス・ルツェルンの生まれ。一応ドイツ語圏に属するが独/仏語が混じる隣接地域である。スイス各地のローカル・オケを指揮した後、1985年から1997年までスイス・ロマンド管弦楽団の首席指揮者を務めた。ホルスト・シュタインの後任であった。パリ室内管弦楽団音楽監督も務めた時期もある。ERATOでは新世代の指揮者となる。1970年代中期から録音が始まる。ERATOの1970年代後期から1980年代をしょって立つ指揮者となってゆく。ラヴェルの管弦楽作品集であるがA面最初に連作歌曲「ドゥルシネア姫に心を寄せるドン・キホーテ」なるテノールと管弦楽のための作品(全3曲)が入る。初めてお目にかかるがラヴェルの才能が惜しみなく注がれた美しい作品である。このような趣味性の高い曲をトップに持ってくるあたりにジョルダンの非凡性が窺われる。B面にはしっかりと人気曲「マ・メール・ロワ」や「亡き王女のためのパヴァーヌ」も入り、縁あってこのLPを購入された方の期待を裏切らない。演奏はスイス・ローザンヌ室内o.で1970年代に入るERATOレーベルでは度々登場する清涼な音が魅力のオーケストラ。A面の連作歌曲「ドゥルシネア姫に心を寄せるドン・キホーテ」はなかなか面白く、歌だけでなくラヴェルのオーケストレーションの妙味が楽しめる。続く「クープランの墓」は元々ピアノ曲だっただけにお馴染みのメロディーがすっきりした音で出てくると笑みがこぼれる。ジョルダンはERATOに抜擢されただけにラヴェルに関しては全く隙のない完璧な手腕で応える。誰の耳にも心地好くラヴェルが響くことだろう。
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