商品コード:1228-042[La Voix De Son Maître] G.カンテッリ指揮NBCso. / フランク:交響曲 ニ短調
商品コード: 1228-042
商品詳細:トスカニーニの後継者と目され、若くしてスカラ座の首席指揮者に就任することが決定しながらも、ほどなく飛行機事故で36年の短い生涯を終えてしまったイタリアの若き天才指揮者グィード・カンテッリ(1920-1956)。1950年9月には、英HMV最初のLPレコードの演奏家として選ばれ、チャイコフスキーの交響曲第5番をHis Master's Voiceに録音した。1954年に恐らくトスカニーニを表敬訪問する為にニューヨークを訪れた際にRCAからオファーを受けた録音だったと思われる。同じEMIグループのレーベルということで許可が出たのだと推測される。1956年11月16日、病気療養で実質引退していたヴィクトル・デ・サバタの後任としてスカラ座の音楽監督に指名された。翌11月17日にスカラ座でブラームスの交響曲第1番などを指揮したコンサートが生涯最後のコンサートとなった。1週間後の11月24日、パリのオルリー空港からニューヨーク・フィルに客演するカンテッリも乗ったニューヨーク行きの航空機(アリタリア航空のDC-6、機体記号I-LEAD)が離陸に失敗、空港外れの畑に墜落してしまう。この墜落事故での生存者は2人であったが、収容所脱走の時と違い、この時のカンテッリは「奇跡の2人」の中に入ることはできなかった。トスカニーニは生前、カンテッリの指揮ぶりを評して「彼は私の若い頃に似ている」と述べているが、だからと言ってカンテッリの演奏スタイルの全てがトスカニーニのそれに直接リンクするわけではない。このRCA録音にトスカニーニとの共通点は見い出せない。独自の端正なスタイルは完成していて、微塵も揺るぎのないどっしりと重心の張ったメリハリの効いた完全とも言える演奏はカンテッリのものである。有名なクリュイタンスのそれより緊張感に富み、ストーリー性が見事に描かれた演奏は確かにトスカニーニにより鍛えられたNBC交響楽団の力が関与している。因みにRCAは実験的にステレオ録音を同時に行ったらしく、1978年に RCA Red Seal:ARL1-3005で真正ステレオを初リリースしている。欧州レーベルでは1980年に英国World Record Club:SH 376でステレオがリリースされた。
カンテッリの在庫一覧へ