商品コード:1236-053[DECCA] I.ケルテス指揮ロンドンso. ロンドンso.cho ワンズワース・スクール少年cho. 他/ コダーイ:合唱曲集
商品コード: 1236-053
商品詳細:1968年、1969年、1970年と3曲それぞれ別々にロンドンにて録音された。勿論英語ではなく、ハンバリー語で演奏された。コダーイの声楽作品がロンドンで原語で録音されるのは初めてのことだと思われる。それは、イシュトヴァン・ケルテス(1929 - 1973)は当時1965-1968の間、ロンドン交響楽団の首席指揮者であったから可能になったと思われる。ハンガリー出身の指揮者は中でも特にケルテスはハンガリー作品の啓蒙に熱心であった。ここではコダーイの声楽/合唱作品の3つを収録。A面の「ハンガリー詩篇」、コダーイは合唱作品の作曲家といえるほど多くの合唱作品を残している。その中でも代表作といえるのが「ハンガリー詩篇」であり、1923年にテノール独唱、混声合唱、児童合唱と管弦楽のための作品としてブダペスト50周年記念祭用に依頼された楽曲である。この詩篇の歌詞は、コダーイの故郷であるケチュケメートの聖職者ミハーイ・ヴェーグが1561年に「詩篇」第55編を基にハンガリー語で書いた詩である。初演は1923年、ブダ・ペスト合併50周年記念の演奏会で、エルンスト・フォン・ドホナーニの指揮により行われた。すぐにコダーイの代表作として世界的にも認められるようになる。テノールの独唱と合唱が交互に織りなす作品。テノールはラヨシュ・コズマがハンがリー語で独唱。ブライトン祝祭cho.とワンズワース・スクール少年cho.の二つの合唱団が参加し重奏的な気分を盛り上げる。この英国の合唱団までしっかりとハンがリー語で歌っており、二人の合唱指揮者である、ラースロー・ヘルタイとルーセル・ブルゲスはみっちり練習を重ねたようである。B面には2作入る。1曲目は無伴奏男声合唱曲「飛べよ孔雀」で、アーサー・オルダムによる合唱指揮でロンドン交響楽団付属の合唱団の無伴奏合唱で行われる。3分程度の短い曲だが美しい無伴奏合唱曲である。2曲目は「ハンガリー民謡「孔雀は飛んだ」による変奏曲」でこれは1939年に作曲された管弦楽曲であり合唱は入らない。B面の殆どがこの管弦楽曲であるのでLPの半分程度はオーケストラ曲となる。オランダのアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団創立50周年記念に委嘱された曲である。コダーイは、民謡を基に1937年に合唱曲を作り、そして2年後に変奏曲としてオーケストラ用の本作を作り、当時ナチスと組んで非人道的な政策を強行していたホルティ・ミクローシュ政権に対する怒りと抗議をこの曲に込めたと言われている。1937年作の合唱曲が1曲目の無伴奏男声合唱曲「飛べよ孔雀」である。初演は1939年11月23日にウィレム・メンゲルベルク指揮、アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団で行われた。ハンガリーだけのローカル作品ではない。声楽作品に興味のない方でもこの「ハンガリー民謡「孔雀は飛んだ」による変奏曲」は十分に楽しめる一級の管弦楽曲である。ケルテスならではのローカリズムを国際色に昇華した聴き惚れる内容である。一見ローカル色の強いLPに感じるがケルテス一流の演奏が聴けるLPである。
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