商品コード:1236-024b[CYCNUS] L.スグリッツィ(pf) / ロッシーニ:「老いの過ち」~(ピアノ作品抜粋7曲)
商品コード: 1236-024b
商品詳細:イタリアの大作曲家ジョアキーノ・ロッシーニ(1792-1868)は音楽家として異例の大成功を収め、37歳でオペラの作曲を終了。44歳で音楽界を引退し、名誉と多額の年金を得て悠々自適の生活を送っていたが、突然パリに移住して65歳という晩年になってスタートした全13巻、約200曲から成る、ピアノ曲、歌曲、重唱曲などの多彩なサロン風の小品を組曲風にまとめた「老年のいたずら」又は「老いの過ち」はオペラで名を挙げた大家の別の側面を見られる楽しい曲集である。引退の理由は「美食の追求」らしい。パリで毎週のようにサロンを開き、そこで得たインスピレーションを元に作曲したのがこの「老年のいたずら」である。あくまでプライヴェートでの演奏を目的とした作品で、ロッシーニの生前には出版されることのなかった曲集である。美食家ロッシーニはパリでは有名であった。今でもレストランのメニューに「〇〇のロッシーニ風」として名残を留めている。あまりに膨大な数量の為LP時代に全曲録音したピアニストはいない。イタリアの鍵盤奏者ルチアーノ・スグリッツィ(1910-1994)もまた1枚のLPに抜粋盤を残しているだけ。スグリッツィはチェンバロ奏者としての方が有名だがピアノでも数点のイタリア作品を録音している。主にERATOにピアノでの録音が多いがフランスCYCNUSレーベルは珍しい。ここではピアノにベヒシュタインを使い厳選した7曲を1965年に録音している。これまでチッコリーニがVSMに2枚連番で入れたLPがあった程度で録音そのものが少ないのが現状。スグリッツィの選集はかなり古い部類に入る。良い作品なのだが何故にあまり録音されないのだろう。ロッシーニの晩年の思いを綴った私小説的な作品だけに理解が難しいのだろうか。人間が老いる経験の中で感じる心情はやはり同じ経験を重ねた老人でないと表現しきれないのかもしれない。挑む勇気のあるピアニストが居ないのだろう。スグリッツィの録音が果たしてどれほどのレベルであるか断言できないが、イタリア人的な気分は存分に出ていると思う。晩年に聴いてみたくなる作品なのかもしれない。かなりの希少タイトル!
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