商品コード:1253-034n[MELODIYA] R.ケレル(pf) / ショパン:24の前奏曲Op.28(全24曲), 前奏曲 嬰ハ短調Op.45
商品コード: 1253-034n
商品詳細:ルドルフ・ケレル(1923年グルジア・トビリシの生まれ)。フリエール門下生の最古参でイグムノフ一派である。LPで19枚もの数を出したピアニストは多くない。この人は戦争で大切な時期を無駄にされた悲運のピアニスト。実力はLPの数が物語る。ショパンの前奏曲集などが有名。協奏曲も多い。しかし人気の点で比例しないのは何故だろう。宣伝なのでは?グルジアで1、2位を争う大物に間違いはない。人気とは所詮その程度なのだろう。スケールと繊細さを兼ね備えた逸材。ケレルはMELODIYAに19点ものLP録音を残した重要なピアニストである。共産主義体制だったソ連時代は録音の数で当局からどのように扱われていたかがわかる。ケレルは当局にとって重鎮クラスのピアニストだった。協奏曲録音が多いこともその証明になる。日本でケレルは存在すら知られていないが大部屋で知られるフリエールの教室では最も年長で、フリエールは1912年生まれなので11歳しか年が離れていない。その次が1928年生まれのダヴィトヴィチだった。つまりケレルはフリエールの一番弟子であり側近だったといえる。佐藤氏の著書によればモスクワ音楽院ではいかにベートーヴェンを攻略するかが最大のテーマだったらしい。ケレルもモスクワ音楽院教授となリ、その答えを録音という形で示したのだろう。教授らしく新人の若手のようなエキセントリックな解釈はしない。正当的に模範的な演奏ではある。しかしどこをとってもそこにはロシアピアニズムの精神が流れていて西側の大物ピアニストとは異なる腕前を披露している。ベートーヴェンを得意としたケレルのショパンは流石に余裕が感じられる。流れるような表現で若いピアニストとは明らかに異なる重鎮的なスタイル。端折ったような一筆書き的な演奏が板についている。24の前奏曲Op.28全曲と最後に単独で存在する前奏曲、嬰ハ短調Op.45を入れて全25曲構成としている,単調な作品ではあるがケレルの名人芸的な演奏には飽きることがない。
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