商品コード:1273-039[WESTMINSTER] C.ハスキル(pf) / スカルラッティ:Pfソナタ(11曲)
商品コード: 1273-039
商品詳細:ハスキルの超有名な1950年WESTMINSTER録音。当時の米WLプレスは当社にて盤質7以上を付けられる状態のものは殆ど存在しないだろう。また非常に音が強く、音楽に入り切れないところが難点といえば難点。但しオリジナルは米国であることは事実である。1950年ハスキルはWESTMINSTERでLP録音を開始した。実は1950年9月~10月に数点の録音を残しただけで、1951年にはPHILIPSに移籍している。だからWESTMINSTER録音は貴重と言える。この年続け様に次の録音を行った。スカルラッティ:11のピアノ・ソナタ、モーツァルト:ピアノ協奏曲18/20番、ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第3番。以上3枚が全てである。スカルラッティをこのようにピアノで演奏するのはマルセル・メイエルが元祖である。ハスキルもメイエルを意識していたのだろうか?しかし聴いてみると二人の演奏はまったく別物で有ることがわかる。メイエルがゆったりとしたテンポで優雅に弾くのに対し、ハスキルは速いテンポでまるで弾き飛ばすかのような勢いである。メイエルの演奏を知っていたとすればかなり挑戦的な姿勢だと言える。真似事はしないぞという決意の表明なのだろうか? 正直優雅さではメイエルに及ばないが、異なるアプローチという点では歴史に残る演奏と言える。ハスキルの音はPHILIPSと似た滲んで余韻を弾く独特の音である。この点が表現とはまた別にメイエルとは全く異なる特徴である。得も言われぬ詩情があることが最も評価される点だろう。PHILIPSの音もそうだったがピアノの音がLPに入り切っていない印象を受けた。芯がなくベタっとした感じは録音が的確でなかった証拠と思われる。ハスキルのピアノは録音に向いていないのだろう。出て来る音から実物を想像する作業が必要になる。そのようにすんなり行かないところがまたハスキルを神格化したのではないだろうか?PHILIPSで10"にL.33/142/171の3曲を録音している。L.171の1曲がダブる。勿論PHILIPSはこれより後の録音である。オリジナルの緑/金レーベルは多少の難があっても10万円近い価格だった。今でもそうらしい。
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