商品コード:1274-057[MERCURY] A.ドラティ指揮ミネアポリスso. / ストラヴィンスキー:ペトルーシュカ(1947年改訂版)
商品コード: 1274-057
商品詳細:録音が多いストラヴィンスキーの名曲、バレエ音楽「ペトルーシュカ」。色々と選択肢はあるがA.ドラティ指揮ミネアポリスso.という高音質録音であるMERCURY盤も選択肢の一つになるのではと思われる。MERCURYはその音質の良さで米国では絶大な人気を博したレーベルだが、果たして音楽の内容にまで踏み込まれたことはあまりないのではないだろうか。アンタル・ドラティとミネアポリス交響楽団というだけで一大スペクタクルが約束された組み合わせだったからである。ハンガリー出身の指揮者アンタル・ドラティは1949年にミネアポリス交響楽団の音楽監督に就任し、その後すぐにこの楽団を戦後アメリカの世界一流のオーケストラに育て上げ、「オーケストラ・ビルダー」の異名が付いた指揮者である。多少は米国国民に好まれる音楽設計とした形跡は認められるが、欧州盤を長年聴き込んだシニアの耳にもこの演奏は欧州スタイルとは異なるものの大変魅力にあふれた演奏ではないだろうか。まるでコンサート会場の最前列で聴いているかのような錯覚を覚える超HFiサウンドはMERCURYが研究の末に辿り着いたLiving Presenceシステムで、チーフ・エンジニアのロバート・ファインとプロデューサーのウィルマ・コザートの息子であるトーマス・ファインによる新規リマスタリングとウィルマ・コザートによる先進技術から生まれたモノである。このシステムには多大な経費がかかり、結局MERCURYは1960年代から経営危機に陥ってしまう。ドラティの録音はMERCURYと一心同体でマーキュリーは1952年から、ドラティが辞任する1960年まで一緒に録音を続け、51枚のアルバム(24枚のモノラル録音と27枚のステレオ録音)を作り上げた。そこには彼がミネアポリス交響楽団の音楽監督を務めた11年間にオーケストラとともに築き上げたものである。ドラティの演奏はあまりに先鋭すぎて欧州ではさほど高い評価ではなかったが、それには多分にやっかみが含まれていたのではないだろうか。この演奏を聴いて、うるさいだけとけなすことはできるが、誰も同じ演奏をすることが出来ないレベルの高い芸術である点は分かっているのである。米国レーベルだから出来た史上稀な挑戦であった。我々に出来ることは、もう二度と再現不可能なこれらの録音を、様々な感情を交えつつ聴いてみることであると思う。
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