商品コード:1278-005n[MELODIYA] S.フェインベルク(pf) / バッハ:平均律クラヴィア曲集第1巻(全24曲)B.846~869
商品コード: 1278-005n
商品詳細:状態の良いものが少なく、7/6以上のセットを作るのはかなり困難である点が挙げられる。しかし平均律の中でも、綺羅星の如く、ひときわ光る大物であり、手元に置いて、長年にわたり人生の苦楽を共に過ごせる、なくてはならない相棒になってくれるセットだと信じる。どこまでもさりげなく、使い込む程に味わいの出る道具と似ている。初出ではないが、状態を考えるとこれを勧める。ロシア・ピアニズムの重鎮フェインベルク( 1890-1962)は、ウクライナのオデッサ生まれである。1894年に家族と共にモスクワに移住、モスクワ音楽院でアレクサンドル・ゴリデンヴェイゼルにピアノを、作曲をニコライ・ジリアエフに師事。1922年に同音楽院教授に就任したゴリデンヴェイゼルの高弟である。当盤はフェインベルクの代表盤というのみならず、ロシア・ピアニズムの頂点に聳え立つ傑作。どこまで多声的になっても決して交錯することのない、彼特有の透明感のある音色は勿論のこと、バッハの構成美に直接掴み掛かるような超人的な演奏である。最初期プレスのプレ・メロディアに状態の良い物は殆ど無い。1911年にモスクワ音楽院の卒業演奏会で行った平均律クラヴィーア曲集の演奏がセンセーションを巻き起こし、“バッハの権威"という名声を決定付けたと言われている。ロシアで初めて同曲集をレコーディングし、バッハ作品のピアノ編曲も数多く手掛けるなど、自身もその名声に背かぬ活動を行っていた。この全曲録音は1958-1959年にかけてのモノラル録音。美しい音色と自在な奏法を駆使して作品のポリフォニーを際立たせた個性的かつ魅力的な演奏で、作品を自らの血肉とした大家ならではの深い造詣を漂わせる。平均律クラヴィーア録音の一つの頂点といって良い録音。市場に出ているレコードは大半が1970年前後のDLレーベルまたは1970年代中期~1980年頃までのSLレーベルでこれらは再版である。教育者としてヴィクトル・メルジャーノフ、ニーナ・エメリャノワ、ウラディーミル・ナタンソン、リュドミラ・ロシーナ、ジナイダ・イグナチエワ、ヴィクトル・ブーニンといったピアニストを輩出したほか、ピアニスト、作曲家、音楽学者として活躍。現在に至るまで脈々と受け継がれているロシアン・ピアニズムの原点ともいえる存在といって過言ではない。尚インターネットの多くの情報で1958~1961年録音となっているがこれは平均律以外の曲を含んだ年と思われる。レコード番号から1959年には発売されており矛盾する。また録音に3年もかけたとは演奏から考えにくい。よって当社では1958-9年録音が妥当と考える。プレ・メロディア中期レーベルがオリジナルだが全6枚盤質7は不可能だろう。DL/SLレーベルでも安価に充分楽しめる。尚、名前だがフェインベルクとフェインベルグの2種があり、佐藤氏はフェインベルグとしているが当社ではフェインベルクで統一する。ロシア人の発音はフェインベルクの可能性が高い。
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