商品コード:1284-034[PHILIPS] H.シェリング(vn) A.ドラティ指揮ロンドンso. / ハチャトゥリアン:Vn協奏曲 ニ短調
商品コード: 1284-034
商品詳細:1964年7月ロンドン。シェリングはPHILIPS以前、米MERCURYに籍があり、ドラティ/ロンドンso.とはハチャトゥリアン、チャイコフスキー、ブラームス、メンデルスゾーン、シューマンの計5曲を録音。これらはRCA時代と比べても内容的に評価が高い。翌'65年にはPHILIPSに移り、イッセルシュテットとベートーヴェンの奇跡的名演を果たす。MERCURY時代の力がそのまま残っていたのだろうか。シェリングはその後も音色そのものに大きな変化は無いが、どこかスケールが小さくなっている気がする。MERCURY音源といってもロンドンで録音している。ハチャトゥリアンは1964年7月録音。ハチャトゥリアンのこの曲は1940年に作曲され、翌年のスターリン賞第2位を獲得したヴァイオリン協奏曲である。シェリング/ドラティ/ロンドンso.は、どうやらこの曲を大幅にカットして録音したらしく、研究者によると第2楽章の第14小節~24小節まで、もう一箇所は第144小節~161小節。第3楽章のカットは更に大胆で、第121~126小節、第145~175小節、第501~528小節の3箇所に鋏が入っているらしい。ハチャトゥリアン本人がこの録音を知ったか不明だが----「どうも私の知らないところで、随分あちこちカットをして演奏する人がいるようですが、そんなことは、私が死んでからやってもらいたいものです。なぜなら、私はこの曲にひとつも無駄な小節や、不必要な音は書いていないと信じているのですから。」---黒沼ユリ子著「アジタート・マ・ノン・トロッポ」(未來社)----とクレームを入れているらしい。そういう点で完全な録音ではないにしろこの録音は素晴らしい。些細な事は気にしない方にとっては土俗的な音調をこれでもかとタップリ披露した名演である。MERCURY録音だけに音質も凄い。多くのヴァイオリンの名手がこぞって録音しているがコーガン/ハチャトゥリアン本人指揮がトップランクに君臨する点は間違いないだろう。カットもなく作曲者の意図が100%反映された点も良い。しかし西側に人にとって作曲者の意図がどこまで重要であろうか? MERCURYは聴衆本意のレーベルであり、録音に惜しみないコストをかけたレーベル。西側だけ見ればシェリング/ドラティもトップランクに上がる録音とみて間違いない!
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