商品コード:1308-045[DECCA] J.ドゥメッシュ(org) E.アンセルメ指揮スイス・ロマンドo. / ヘンデル:Org協奏曲1番Op.4-1, Org協奏曲2番Op.4-2
商品コード: 1308-045
商品詳細:1952年10月スイス・ジュネーヴ・Victoria Hall, Geneva・で行われたDECCAで最初のヘンデル:オルガン協奏曲の録音である。全集ではなく、1/2番だけの単売である。アンセルメの本拠地である、スイス・ジュネーヴのVictoria Hallに備え付けのオルガンを女性オルガン奏者、ジャンヌ・ドゥメッシュがソロを弾く。この当時の録音ではマイク単発の為、後でバランスを変えられないので音量の異なる共演は難しいはずだが流石はDECCAチームの録音。オルガンの音もしっかり入っている。1960年頃になってカール・リヒターがDECCAに初めてヘンデルのオルガン協奏曲全集を録音してLP3枚でリリースするまで、これがDECCAで唯一のヘンデルのオルガン協奏曲録音であった。リヒターの演奏とはかなり異なり、古典的な雰囲気を大切にしたモノラルらしいものでバロック的な時代考証の点からは落第と思われるが、LPを鑑賞する立場から言えば、ロマンチックで琴線に触れるデリカシー溢れる美しい演奏といえる。DECCAのモノラルファンには嬉しい仕上がりに違いない。こういった演奏を古めかしいの一言で片付ける姿勢はLP芸術の無理解を露呈することと等しい。アンセルメがヘンデルのようなバロック作品を1950年代初期に録音していたことに驚くが、LXTらしさを感じられる演奏である。ジャンヌ・ドゥメッシュ(1921–1968)はフランス・モンペリエ出身。パリ音楽院で、ピアノをシモン・リエラとマグダ・タリアフェロに、和声法をジャン・ギャロンに、対位法とフーガをノエル・ギャロンに、作曲をアンリ・ビュッセルに師事。パリ聖霊教会の名誉オルガニストにも任命され、29年間その地位に就いた。1939年より正式にパリ音楽院でデュプレのオルガン科を受講した。ドゥメッシュは驚異的な記憶力の持ち主で、暗譜で弾けるレパートリーは優に2500曲にも上った。1962年にパリのマドレーヌ教会の名誉オルガニストに任命される。1950年から1952年までナンシー音楽院の、1952年から1968年までブリュッセル王立音楽院のオルガン科教授に就任。もともと虚弱体質であった為、1960年代中頃に健康上の不安から演奏活動を制限した。1967年にデッカ・レコードと契約して、オリヴィエ・メシアンのオルガン曲全集を録音することになったものの、ドゥメッシュ本人が早世したため、この企画は実現を見なかった。
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