商品コード:1309-036[La Voix De Son Maître] O.ギリア(g) R.パスキエ(vn) / パガニーニ:VnとGtのための作品集
商品コード: 1309-036
商品詳細:パガニーニといえばヴァイオリンの名手で数々のヴァイオリンにおける超絶技巧曲を作曲した人物というイメージが定着している。それは正しい。だがそれだけではなくパガニーニはヴァイオリン以外の様々な楽器に興味を持っていた事がわかっている。パガニーニが表舞台から姿を消していた時代にトスカーナの未亡人のシャトーで暮らしていて、その未亡人がギター好きだったので習得することになった、という話がある。パガニーニの父親はマンドリンが弾けて、パガニーニも最初はマンドリンを手にした、というのは事実である。パガニーニ程のヴァイオリンの名手ならば、ギターをマスターしていたと考えても何ら不思議はないのである。パガニーニはヴァイオリンを学習する以前の子供の頃にギターの演奏を学んでいたというのが真相らしい。大作曲家が大作の着想をピアノで始めるようにパガニーニはヴァイオリンの高難易度曲をまずはギターで弾いて着想を得ていたとしても納得が行く。パガニーニの遺品の中には、父親が持っていたテルツ・ギター(普通のギターと同じ形をした少し小さめで調弦が高いギター)があったという。またパガニーニには高名なギタリストの友人がいた。ザニ・デ・フェランティ。更に晩年にパガニーニは有名なコンサート・ギタリストであったルイジ・レニアーニと親しくなり、トリノにあるコリニャーノ劇場にて1837年に共同コンサートを行っている。もうお分かりであろう、パガニーニはヴァイオリンと同等にギターに親しんでおり、共同コンサートのために曲を書いていたという事である。それらの中の2つがここに収録されたVnとギターのためのグランド・ソナタ、同じくタランテラ、同じくVnとギターのための6つのソナタOp.3なのである。曲数はまだまだありそうだが、LP1枚に纏める場合はこれら3曲が丁度良いようである。ヴァイオリンはパスキエ・トリオのレジス・パスキエ(1945-)。パスキエ・トリオのヴィオラ奏者であるピエール・パスキエの息子。新パスキエ・トリオのヴァイオン奏者。ギターはオスカー・ギリア( 1938 - 2024)、イタリア生まれ。サンタ・チェチーリア音楽院で学び、その後サンチャゴ・デ・コンポステラ音楽院、キジアーナ音楽院でアンドレス・セゴビアに師事。優れた教授法で知られ、多くの優秀な弟子を育てている。日本人では福田進一などが師事している。キジアーナ音楽院などで教鞭を執る。 多くの言語に通じ、日本語も話す。つい先日の2024年3月3日、85歳で亡くなった。録音が少ない中で当盤は他を考える余地のない名盤である。ステレオはASDF 849。
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