商品コード:1312-036p[La Voix De Son Maître] G.タッキーノ(pf) / プロコフィエフ:Pfソナタ2, 3番 他
商品コード: 1312-036p
商品詳細:ガブリエル・タッキーノ(1934-2023)はフランス、カンヌ生まれ。2023年1月29日タッキーノの訃報が伝えられた。88歳だった。フランシス・プーランク唯一の弟子として知られ、カラヤン指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団ミラノ・スカラ座フィルハーモニー管弦楽団と共演するなど、華やかな演奏経歴を持つ。6歳からピアノを学び、ニース地方音楽院で学んだのち、12歳でパリ国立高等音楽院に入学した。1952年プルミエ・プリ(一等賞)を取り、卒業すると同時にパリ楽壇にデビューした。1953年ヴィオッティ国際音楽コンクール優勝、1955年ジュネーヴ国際音楽コンクールで1位なしの2位、1956年のアルフレード・カルセラ国際コンクール優勝などの経歴を持つ実力派だが、日本ではほとんど無名に近いピアニストで、知られていてもプーランク弾きのレッテルを貼られたままである。1936年生まれのハイドシェックが20歳でデビューした1956年FALP 493が録音され。2歳上のタッキーノも似たような形で翌1957年デビュー録音を飾っている。その後タッキーノはハイドシェックとは異なる路線で録音を重ねていった。ハイドシェックが決して録音しなかったプロコフィエフ作品集を1964年に録音。ピアノ・ソナタ2曲を含む、なかなか通好みの1枚を出した。技巧的にも自信のある証拠だろう。1曲目の「悪魔的暗示」を聴いただけで、タッキーノの目指す方向はハイドシェックとは大きく異なる事が理解される。「古典交響曲」~ガヴォット、バレエ「ロメオとジュリエット」からの10の小品など、ロシア勢でも頻繁に取り上げない隠れた作品を披露。このあたりがタッキーノ自身が望んでいた方向なのだろう。これだけ演奏が困難でメジャーとは言えない作品を好むあたりに個性を感じる。プーランクから離れて自身への挑戦のような録音だったと感じる。
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