商品コード:1314-036p[PHILIPS] D.オイストラフ(vn)/ ショスタコーヴィチ:Vn協奏曲1番
商品コード: 1314-036p
商品詳細:ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番はオイストラフに献呈された作品で、初演も行っている。初演は1955年10月29日、エフゲニー・ムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィルハーモニー交響楽団で行われた。ショスタコーヴィチの傑作の一つといわれる。初録音も初演と同じメンバーで1956年11月18日レニングラードでのMELODIYA・モノラル録音、10"のД 5540で初リリースされた。しかしこのMELODIYA録音は初録音ではなかったようである。1955年12月31日、オイストラフはミトロプーロス指揮のニューヨーク・フィルハーモニックでアメリカ初演している。そしてオイストラフがニューヨーク滞在中の翌1956年1月2日米COLUMBIAがニューヨークで行った録音こそが世界初録音となった。従ってMELODIYA録音はオイストラフにとって2回目のスタジオ録音となった。この事実はあまり知られていない。MELODIYA側にとって面白くない事実だからだろう。これは1956年米COLUMBIA:ML 5077(6eyesレーベル)にて発売され、西側ではこのLPが世界初録音のLPとして長らく認識されている。欧州側では1956年頃PHILIPS:A 01238 Lでリリースされた。MELODIYA録音より入手は容易と思われる。オイストラフは1955年2月23日初来日し東京/日比谷公会堂でコンサート・ツアーを開始した。米国には1955年12月14日ボストンでシャルル・ミュンシュ指揮ボストン交響楽団でショーソン/サン=サーンスの協奏曲とウラディミール・ヤンポリスキーとのプロコフィエフ/ルクレール&ロカテッリ:ヴァイオリン・ソナタが米国での最初の録音と思われる。意外と早い時期から西側に出て録音を行っていた。同月フィラデルフィアも訪問し、オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団とバッハ、モーツァルト、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を録音している。当時からオイストラフは外貨獲得のための出稼ぎ部隊の先方を担っており、ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番の初録音が米国だったことは驚く事ではない。欧州には既に1953年6月にパリ、1954年2月にベルリン、1954年6月にストックホルム、1954年11月ロンドン(ハチャトゥリアン帯同)、1955年5月ブリュッセルなど活動を始めていた。有名な1956年11月のMELODIYA録音と聴き比べも面白いと言える。なお1967年4月4日には東京文化会館でキリル・コンドラシン指揮モスクワpo.とステレオによるライブ録音を行っている。ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番といえばオイストラフという事になるだろう。
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