商品コード:1314-010p[DECCA] ボスコフスキーQt. / ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲3番
商品コード: 1314-010p
商品詳細:当社でもこれまで1度も入荷のなかった希少なLXT番号が出てきた。然も団体の名称がボスコフスキーQt.とくれば調べないわけにはいかない。WIKIなどには1961年バリリQt.のヴァルター・バリリが故障のため抜け、リーダーをW.ボスコフスキーが受け継いだ団体がウィーン・フィルハーモニーQt.であり、ボスコフスキーQt.は現地での名称とされている。それが本当なら1951年発売の録音ができるはずもなく、メンバーはバリリQt.とは全く異なることに説明がつかない。ボスコフスキーは1948年に弟でウィーン・フィルハーモニーのクラリネット奏者であるアルフレート・ボスコフスキーとウィーン八重奏団を結成した。これは歴然とした事実であるが、ウィーン・フィルハーモニーの弦楽団員の3人(フィリップ・マタイス(第2Vn)/ギュンター・ブライテンバッハ(va)/ニコラウス・ヒューブナー(vc))とボスコフスキーQt.を同じ頃に結成していたとみて間違いない。ヴァルター・バリリから受け継いだウィーン・フィルハーモニーQt.のメンバーは第2Vn:オットー・シュトラッサー、Va:ルドルフ・シュトレンク、Vc:エネヌエル・ブラベッツである。ここで考えられるのはヴァルター・バリリが故障した1961年時点で、ボスコフスキーはフィルハーモニーからの公式の要請でウィーン・フィルハーモニーQt.を引き継いだであろう事である。ウィーン八重奏団の仕事も公式の要請であり、私的に創設したボスコフスキーQt.を諦めざるをえない状況となったと見るべきだろう。実際1961年までのボスコフスキーQt.の活動は限定的であり、ウィーンにはバリリQt.、ウィーン・コンツェルトハウスQt.も活動していたわけで、録音に関しては当盤1枚だけという状況であった。幸いにもボスコフスキーQt.の3人はそれぞれが首席奏者であり、団員としても多忙であった。結果的にボスコフスキーQt.としての録音は当盤1枚のみという事で、歴史からは消えたのである。幸松 肇氏の著書にはボスコフスキーQt.が存在していた事実のみが記載されていた。従って当盤はボスコフスキーQt.としての唯一のLPにして当社では27年間入荷がなかった激レアLXT番号である。曲も意外なドヴォルザーク。演奏はウィーン・フィルハーモニーQt.とは全く異なる、渋い雰囲気で、明るさ全開のウィーン風味とはいささか異なる。ボスコフスキーの第1Vn主導型であり、ボスコフスキーを引き立てるための団体といって誤りではない。選曲もそれを加味して行ったのだろう。ウィーン関連ではこれまで公にされていない事実であり、実際のLPを耳にしてバリリQt.ともウィーン・フィルハーモニーQt.とも全く世界感の異なる録音が実在した事実は大きいことだろう。室内楽ファンにはお宝級LP!
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