商品コード:1315-054[DECCA] A.d.バヴィエ(cl) イタリアQt. / モーツァルト:Cl五重奏曲
商品コード: 1315-054
商品詳細:K.581の決定的名盤。このゆっくりとしたテンポに乗ったバヴィエの演奏は、まさに天上の音楽を地上に伝えた、という言葉が相応しいほどに、天国的な情緒にあふれている。同曲を集めておられる方は承知と思われるが、K.581で良い盤はどれか?と問われれば、これが答えだ。これ以上の演奏を探すのは難しい。ジャケには「新イタリアQt.」と記載されているが、イタリアQt.と同じ団体である。沢山聴いて選ぶのも良いが、この1枚を選んで後悔はしない! アントワーヌ・ド・バヴィエはスイス生まれのクラリネット奏者。ヴィルヘルム・フルトヴェングラーの弟子でクラリネット奏者のルイージ・アモディオに師事。彼はブラームスのクラリネット五重奏曲の初期録音でヴェーグ四重奏団、イタリア四重奏団と共演して録音した数少ないソリストの一人。1952年にはイタリア四重奏団とともにモーツァルトのクラリネット五重奏曲を録音した。1956年に彼はブラームスのクラリネット・ソナタの画期的な録音(DGG: LPM 18 227)を行った。1950年代、健康上の問題により、輝かしいソリストとしてのキャリアを離れることを余儀なくされた。しかしヴィルヘルム・フルトヴェングラーに説得され指揮者として新たな音楽人生を歩み始める。実際、彼は重要なオーケストラを指揮し、有名なイタリアのピアニスト、アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリを含む偉大なソリストと共演した(1956年から1961年にかけてドイツとイタリアで4回コンサートを開催)。バヴィエは、ザルツブルクのモーツァルテウムとシエナ(イタリア)のキジアーナ音楽院で室内楽を教え、ドイツのラジオコンクールの国際審査員を務めた。キャリアの後半では、プラハのスーク室内管弦楽団の指揮者として就任。イタリアQt.は1945年にカプリでデビューした当時、新イタリアQt.の名称でスタートした。イタリアに全く新しい弦楽四重奏団を作りたいという意気込みからである。しかし1951年新を取ったイタリアQt.と名称変更を行い今日に至る。この録音は1951年なので新名称になる直前の録音だったようである。その為ジャケット表記は新イタリアQt.となっている。翌年の録音分から新イタリアQt.の名称は消える。DECCA以前に数点のSP録音があり、それらは新イタリアQt.で出ている。1947年DECCAと契約しており、DECCAに数枚の新イタリアQt.の名称のジャケットが存在する。名盤の多いK.581だが1951年時点でこれだけの演奏が出ていたことを知ると、その後は多難の時代と言えるが、別のアプローチで更なる名盤が多数生まれた事実が曲の偉大さを語っている。
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