商品コード:1320-055[DF] M.エウィッツ指揮/ ヘンデル:水上の音楽
商品コード: 1320-055
商品詳細:1950年代Les Discophiles Françaisは7インチと10インチでかなりの量の種類を発売した。それらは1960年代前期にLes Discophiles Françaisがパテ・マルコーニ傘下となった機会に次々に12"化されていった。それらが黄色の棒付きジャケットでパテ・マルコーニ~発売された。勿論レーベルはLes Discophiles Françaisのままだが製造はパテ・マルコーニで行われた。M.エウィッツ指揮のヘンデル:水上の音楽もその一つである。この曲はDF 74(10")で初リリースされた。フランスにおける最初のヘンデル:水上の音楽であったと思われる。勿論オリジナルの10"の音質がベストではあるが、1960年代前半のパテ・プレスの音質は大変良く、RIAAカーヴとなり聴きやすくなっている。オリジナル絶対主義の方には無視してもよい盤だが、より安易に手軽にLPで愉しみたい方にはお勧めできるプレスである。Les Discophiles Françaisの10"は時代的にも状態が良い盤は少なくDF 730---で始まるパテ・マルコーニ盤の方が状態が良い盤が多いのはもちろんである。「水上の音楽」という英国の作品もフランス人指揮のフランスのオケで演奏されると一気にフランス的な音に包まれるから不思議である。特に1950年代の録音にはその傾向が顕著で、1980年代に入ると国による違いは希薄となる。明るく華やかなフレンチ・スタイルの「水上の音楽」もまた存分に音楽の愉しみを与えてくれる存在である。この地域性の差が面白さであり、どこでも同じくなってしまっては面白味のかけらもなくなってしまう。その事実から1950年代のモノラル録音程面白さを与えてくれる録音はないのである。DF最初期の指揮者として活躍したモーリス・エウィッツ(1884-1971)だが、実は、カペーQt.の第2Vnだった。DFの創世期にしか録音を残さなかったが、その音楽性は実に革新的。'50年代初頭に、これだけ軽快でリズミカルな演奏をした指揮者は多くない。今の耳で聴いても、その先進的な設計に驚かされる。このスタイルがフランスのオーケストラ演奏の基礎となり、その系譜は、リステンパルトへと受け継がれたようだ。豊かな色彩をイメージできるような演奏。優雅で柔らか、そして軽快。なお構成では現在第1組曲 ヘ長調 HWV 348(9曲)、第2組曲 ニ長調 HWV 349(5曲)、第3組曲 ト長調 HWV 350(5曲)で別々に演奏されるが、1950年代当時は指揮者が任意に選んだ15~20曲程度の曲を任意の順に並べLP1枚に収まるように工夫した構成が通常で、録音ごとに異なるのが通常であった。従ってエウィッツの録音の構成は当録音固有のもので○○版のような名称は付かない。
エウィッツの在庫一覧へ