商品コード:1321-036[ARION] J.N.モラールQt./ サン・ジョルジュ:6つの弦楽四重奏曲
商品コード: 1321-036
商品詳細:フランスのレーベル「Arion」は1967年に Ariane Ségal によって設立したDisques Arion社のマイナーレーベル。1985年イタリアのDucale S.p.Aに売却されるまでの18年間に室内楽を中心としたラインナップで当時メジャーレーベルからこぼれていた実力がありながらまだ無名だった音楽家をリクルートし、当時としては最高レベルの高音質録音で、やはり録音がなく埋もれた名曲を発掘しては世に出して人気を得たクラシック専門の小レーベルである。自社工場を持たず、プレスはPHILIPS等に委託して、先見性の高いプログラムを拡充してフランスマイナーらしい個性的なレーベルへと発展していいった。コストを小さく、最大限に効果を出す手法を常に考えたスタイルで1970年代ではトップを走る素晴らしいレーベルであった。録音技師にClaude Morelを固定して、プロデュース業は創設者であるAriane Ségalが一人で殆ど全てを手掛けたことが大きい。その為安定した音質と駄作がない充実したカタログが出来上がった。特にフランス・バロック作品とロマン派室内楽では何所にも負けない内容のLPが多数存在している。これはARIONがこれまで頻繁に取り上げたサン・ジョルジュの弦楽四重奏曲。これが世界初録音となった。サン・ジョルジュ(1745-99)はフランス生まれのヴァイオリン奏者、作曲家。彼は6曲1組のSQ集Op.1を残しているが、今まで録音されたことがなかったようだ。サン・ジョルジュはルクレールにヴァイオリンを学び宮廷オーケストラの指揮などで有名に。ハイドンに「パリ交響曲」の作曲を依頼している。黒人との混血から「黒いモーツァルト」などと呼ばれる。録音では同じARIONに協奏曲集が2枚ある。J.N.モラールQt.は1973年パリで設立した団体。生気に富んだ傑作。ジャン・ノエル・モラールQt.メンバーはVn:Jean-Noël Molard、Jean-Pierre Lacour/Va:Jacques Watelle、Vc:Robert Duval。作曲家サン=ジョルジュ(1745-1799)は正式名をジョゼフ・ブローニュ・シュヴァリエ・ド・サン=ジョルジュといい、フランス領のグアドループ島で、プランテーションを営む地主とウォロフ族出身の奴隷の女性との間に生まれた。"ド・サン=ジョルジュ"という姓は、父が貴族の家柄ではないにもかかわらず勝手に名乗ったものである。8歳のときに父によりフランスで育てられ、ジャン=マリー・ルクレールにヴァイオリンを、フランソワ=ジョセフ・ゴセックに作曲を教わって頭角を現し、コンサートマスターや指揮者として活躍。その他にもダンスやフェンシング、乗馬でも名を馳せた。1787年にはロンドンでシュヴァリエ・デオンとフェンシングの試合をし、激闘の末敗れている。1769年にはゴセックのオーケストラのメンバーになり、主任奏者になった。芝居好きのモンテッソン侯爵夫人とルイ・フィリップ1世 (オルレアン公)の劇場のためにも作曲や指揮をした。その後、当時100人近い団員を抱える大オーケストラ、コンセール・ド・ラ・ロージュ・オランピック(フランス語版)のコンサートマスターにも選任された。フランツ・ヨーゼフ・ハイドンのパリ交響曲は、同楽団のために作曲されたものである。ルイ16世のヴェルサイユ王室楽団のディレクターにも指名されたが、ムラート(黒人との混血)と一緒に舞台に立ちたくないという歌手たちの反対にあい、断念させられた。サン=ジョルジュの作風は古典派の影響が大きく、オペラ、交響曲、弦楽四重奏曲などの作品を残した。彼の作品は、近年になってヴァイオリン協奏曲や弦楽四重奏曲などが録音などで取り上げられるようになっている。近年フランスで映画化もされた。
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