商品コード:1321-034[ARION] A.ドゥブリ(朗読) D.ギャラン(s) N.リー(チェレスタ・pf) /ドビュッシー:ビリティスの歌, 3つのビリティスの歌, 6つの古代墓碑銘
商品コード: 1321-034
商品詳細:1894年にピエール・ルイスが産み出した世紀の偽作「ビリティスの歌」から、ドビュッシーは2つの作品を創作した。まず1898年にピアノ伴奏の歌曲「3つのビリティスの歌」を作曲。その後1900年に12曲からなる付随音楽「ビリティスの歌」を作曲。こちらは2Fl、2Hp、チェレスタに朗読が付くという室内楽の構成。こちらは詩の朗読なので歌曲ではない。B面最後に入る「6つの古代墓碑銘」は「ビリティスの歌」をピアノ連弾のために改作し、新しく題名を付けた言わば兄弟作品。後に指揮者アンセルメによってオーケストラ編曲されたが、当盤ではノエル・リーが多重録音を行っている。3つの異なる題名の作品が入るLPだが、元をただせば同じ題材であり相関関係を知ることでより楽しめるだろう。全体に幻想的な雰囲気で包まれ、ドビュッシーの美学を存分に味わえる優れたLPに仕上がっている。ドビュッシーが「ビリティスの歌」から着想を得た全ての作品が一堂に会して聴くことができるLP! 「ビリティスの歌」は紀元前6世紀のギリシャに生まれたビリティスという女性が、少女時代から死に至るまでの間に書き残した詩篇が19世紀になって発見された…という触れ込みで世に出た散文詩集である。ところがこれはピエール・ルイスの真っ赤なウソ(擬似翻訳)で、刊行当時は多くの人が見事に騙されビリティスの実在を信じ、本気で論じた文芸批評家が大恥をかいたという。この散文詩集がドビュッシーの手により見事な音楽になってゆく様を感じられる「文学的」音楽体験である!19世紀後半~20世紀初頭のフランス文化の集約を見る想いである。ちなみに散文詩集「ビリティスの歌」の日本語訳は水声社から出ているほか、Youtubeにて詩の内容や出版経緯など詳しい解説をしている動画がある。
ギャランの在庫一覧へ