商品コード:1322-057t[DGG] E.ヨッフム指揮/ ブルックナー:交響曲第5番, ワーグナー:パルジファル~2曲
商品コード: 1322-057t
商品詳細:1958年頃、モノ/ステレオ同時発売。ステレオは138 994-5 SLPM(高価で有名)。ヨッフムの名演の一つ。1960年代の全集録音以前の旧録音である。これを皮切りに、バイエルン放送o.とブルックナーの全曲録音を果たした。5番がこれ一度だけか、2回録音したかは定かでない。9番は二度録音がある。初期録音だけあって、ヨッフムのエネルギーは凄まじい。かなりゆっくりしたテンポで進め、じっくり丹念に奏でる。表現は少々大袈裟に感じるくらい。このオケは、ヨッフムが初代首席で、ブルックナーの一つの規範。ヨッフムはベートーヴェン交響曲全集同様、ブルックナーもバイエルン放送so.とベルリンpo.の2つのオケを使ってDGGで全曲録音を最初に行った指揮者である。年代はかなり離れていて、5番は1958年だが全集が完成した最後の録音は1967年1月(もバイエルン放送so.)である。実はこの5番が最初の録音であり、恐らく当初全曲録音という計画があったとは思えない進行である。何故なら2曲目の8番(ベルリンpo.)は5番から6年も経過した1965年であった。この事実から5番を録音した1958年時点で全曲録音の意図は全くなかったとみてよいだろう。そして8番を録音した1964年からは同年のうちに7番・9番、翌1965年に4番・1番、1966年に6番・2番、1967年に最後の3番が終了して完結となった。2回目の8番の録音が終わった時点で交響曲全集の予感が見えたのではないだろうか?1960年代に出た統一デザインジャケットの138 967-8 SLPMは再版である。何故ならステレオも2色刷の旧デザイン・ジャケット入りで138 004-5 SLPMという番号で発売されたからである。恐らく1965年頃までの録音ではモノラル/ステレオ録音されたと思われる。これは5番のモノラル・ヴァージョン。1958年のドイツといえばステレオはまだ世に出たばかりで装置の普及も僅かであったに違いない。当然モノラルが当たり前の時代である。5番は2枚組であり、当時のレコードの価格を考えると、モノラルでもかなりの高額商品だったはずである。しかもブルックナーの交響曲はベートーヴェンやブラームスほど市民権を得るに至っていなかった。ヨッフムは1975年から1980年にドレスデンsk.と2回目の全集録音を行っており、既に1967年に最初の全集録音を終えた時点でブルックナーのスぺシャリストの地位を固めた感がある。生粋のドイツ人指揮者のヨッフムが同じドイツ語圏の作曲家であるブルックナーの権威となった点は理に適っており、9番の初演及び初録音を手掛けた人物である。ブランドとしての地位を持った指揮者である。DGGとしての戦力も明快であった。ステレオが人気だが、1958年という時代をみればモノラルの音質は充実しており、より当時の空気感を感じさせてくれるプレスである。
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