商品コード:1325-022t[ETERNA] K.ベーム指揮/ モーツァルト:ドン・ジョヴァンニ(全曲)
商品コード: 1325-022t
商品詳細:1966年チェコ・プラハで録音された「ドン・ジョヴァンニ」。これは前代未聞のDGG=ETERNA=Supraphonとの共同製作録音であった。まず指揮者がカール・ベームでDGG側、フィッシャー・ディースカウもまたDGG側のキャストである。ペーター・シュライヤーはETERNA側として参加。ビルギット・ニルソン、マーティナ・アロ、マルッティ・タルヴェラ等当時所属不明の歌手が参加してプラハ国立歌劇場管弦楽団/プラハ・チェコ・フィルハーモニー合唱団 という、当時ではありえないほど多くの異なる場所から参加したオールスターゲームのような混合ぶりが凄まじいキャストとなっている。ビルギット・ニルソンに至ってはDECCAでは?等国籍不明の異色の共演となっている。オペラ録音の歴史の中でもここまで寄せ集め的なキャストはないのでは?DGGからも発売されたお蔭でセールス的には大ヒットとなり、中古市場にはDGGプレスが多く散見される。特に再版に至っては非常に多い。多くの方が「ドン・ジョヴァンニ」をこの録音で聴いたことになる。なぜチェコ・プラハで録音されかというと、初演は1787年10月、モーツァルト自身の指揮で作曲が依頼されたプラハの「エステート劇場(Stavovské divadlo)」で行われているからだろう。プラハ初演~180年後の1967年ベームにより同じプラハでの再演というストーリーだったと思われる。3社の共同製作となったのは恐らく指揮者ベームの意向ではないかと思われる。ドン・ジョヴァンニ役には当時41歳のディートッリヒ・フィッシャー=ディスカウ、ドン・オッターヴィオはペーター・シュライヤーがどうしても外せなかったと思われる。シュライヤーが参加したお蔭で面倒な3社の共同製作となってしまった。しかし逆を見れば、ETERNAからもLPが発売され、我々はその恩恵を享受出来るわけである。シュライヤー一人では録音権までは入手出来なかったが他社音源でもETERNAは特別音質が良いことは衆知の事実。大量に発売されたDGGプレスとは対照的に少ないプレスのETERNA盤は同一音源ながら市場価値は大きく異なっている。ETERNA盤は1969年にED前レーベルで初リリースされ、1972年からEDで再版となったがそのEDでも非常に音質はよい。ED前の1969年分なら3社の中でトップの音質を誇るのは間違いない。単なるベームの「ドン・ジョヴァンニ」という前に録音の背景に一度想いをめぐらせて見れば、見えなかった裏側が見えて来る。
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