商品コード:1327-053p[ODÉON] R.トゥルアール(pf) / ショパン:14のワルツ
商品コード: 1327-053p
商品詳細:R.トゥルアールによるショパン「14のワルツ」である。トゥルアールはパリ音楽院出身のフランス人であり、どちらかと言えばアカデミックな印象が強いピアニストである。当ショパンのワルツ盤もフランス風というよりはむしろ本国ポーランドのスタイルを意識した解釈であり、プレイエルの音色も効果的に使われた知的演奏である。レイモン・トゥルアール(1916– 2008)はイル・ド・フランスのエタンプ生まれ。アンドレ・ブロック、ジョゼフ・モーパン、ビクターストウブ、エミール・フォン・ザウアー、マルセル・デュプレ、ポール・デュカス、フィリップ・ゴベールに学び、1933年にピアノで一等賞を、1937年に監督で二等賞を受賞した。彼はイヴ・ナット、セルゲイ・ラフマニノフ、マヌエル・インファンテ、モーリス・ラヴェルとの音楽研究を完成させた。トゥルアールは1935年に最初のピアノ・リサイタルを行い、デビュー。フランスだけでなく、多くのヨーロッパ諸国と南北アメリカにツアーを行っている。彼のレパートリーは、バッハからデュティユーまで広かった。中でもショパンを得意とした。1969年から1985年までパリ国立高等音楽院で教師を務め、ミシェル・ダルベルト、ジャン・ガブリエル・フェラン 、エリック・フェレール 、マルク・アンリ・ラ・マンデなどを輩出した。ODEONにショパン、リスト、ベートーベンなどを少なくとも7枚のLPに録音している。ワルツはODX 103が初出だが入荷は殆どなく希少。独特な節回しを持つトゥルアールを聴くのに十分なプレスである。非常にはっきりしたタッチで癖のある跳ねるような表現が魅力。このワルツ集は不思議なことに当初、曲順の異なる連番で2枚・2種発売された。ODX 103が先頭に第1番 「華麗なる大円舞曲」Op.18が入る盤で、ODX 104が最後に第1番 「華麗なる大円舞曲」Op.18の入る配置である。2枚とも同じ14曲なのだが、連番でこのような発売のされ方はあまり例がない。1961年にXOC 803に番号変更され、ODX 103の配置で固定された。いかにもフランスの古き良き時代のピアニストである。現代的なスタイルだが、時にテンポを揺らし個性的な表情を作る。打鍵でダイナミズムを作るタイプでは無く、弱音の効果的使用で表現の広さを持つタイプ。録音が少ないこともあり知名度こそ低いが、今後の評価が楽しみなピアニストである。
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