商品コード:1328-063[DGG] ラサールQt./ ベートーヴェン:弦楽四重奏曲13番
商品コード: 1328-063
商品詳細:DGGの室内楽は、約25年にわたってアマデウスQt.の独壇場だった。ラサール弦楽四重奏団は1946年にニューヨークで第1ヴァイオリン担当のヴァルター・レヴィンによって結成された団体。寄贈されたアマティの楽器を用いて演奏した。所属団員は以下の通りである。第1ヴァイオリン:ワルター・レヴィン、第2ヴァイオリン:ヘンリー・メイヤー、ヴィオラ:ピーター・カムニツァー、チェロ:ジャック・モルスティン→1980年にリー・ファイザーに交代。もともとニューヨークのジュリアード音楽院の学生たちによって創始された米国の団体。四重奏団の名前はジュリアード音楽院があったマンハッタンの通りの名前に由来する新ウィーン楽派を多く取り上げている。このベートーヴェンでは、ドイツ伝統の流れとウィーン風の2つが絡み合っている様に思える。同時代に台頭してきた新団体と比べて、まだ情緒的な面を大切にしている。美しい音と、強すぎない表現であり、これから評価されてくるだろう。DGGレーベルに、当時まだ謎の作曲家であったツェムリンスキーの弦楽四重奏曲全集を録音したことによって、いわゆる「ツェムリンスキー・ルネサンス」の源流を創り出したと見做されており、この録音は、ドイツ・シャルプラッテン賞を授与された。ラサール弦楽四重奏団は、シンシナティ大学音楽学部の常駐団体の一つであった。世界のたいていの主要な弦楽四重奏団がラサール弦楽四重奏団のメンバーに指導を乞うており、中でもアルバン・ベルク弦楽四重奏団やアルテミス四重奏団、フォーグラー四重奏団、プラジャーク弦楽四重奏団が代表的な例として知られる。1987年に解散している。現代作品に強みを持つ団体だが、実は1972-77年にベートーヴェンの後期弦楽四重奏曲を録音しており、これらが高い評価を得ている。意外なほど穏やかで内省的な演奏。ドイツではこの時期に見られなくなった良き時代のドイツ風のスタイルを持つ。1970年代にこのような古いスタイルの演奏が聴けるのは嬉しい限りである。1960年代からDGGを席巻したアマデウスQt.よりさらに深みのあるドイツ的な演奏を聴かせてくれる。振幅を抑え、視線を内面へと向けたスタイルが当時の潮流に逆らうような印象を持った。聴き込んだ方にはよく解かる良い演奏である。1970年になって米国から現れた。昔のドイツ・スタイルが不思議な印象を抱かせる。なかなか聴かせる録音!ここでの弦楽四重奏曲13番は原点版という変わった形で演奏している。1826年3月にシュパンツィヒ四重奏団によって初演された形で最終の第6楽章に「大フーガ」が置かれる形である。結局ベートーヴェンは、友人の助言や出版社からの要請もあって『大フーガ』を切り離し、大フーガOp.133として独立して出版した。改定版は第6楽章をAllegroの軽快で小型の終楽章に差し替えた。現代では通常改定版で演奏される。ラサールQt.の録音が原典版のLP史上最初の試みであると思われる。
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