商品コード:1329-019p[HMV] ソロモン・カットナー(pf)/ モーツァルト:Pf協奏曲15番, Pfソナタ11番
商品コード: 1329-019p
商品詳細:ソロモンの2枚しかないモーツァルトの一つ。B面いっぱい使ってソナタK.331が入る。アッカーマン/フィルハーモニアo.のオケは、ほぼ完璧。1955年の発売。通称ソロモン、本名ソロモン・カットナー(1902 - 1988)は、ロンドン生まれのピアニスト。苗字が表記される事はない。1912年10歳でチャイコフスキーのPf協をロンドンで披露、デビューを飾ったことから「神童ソロモン」と呼ばれ、以後ファーストネームのソロモンで活動した。ファーストネームのままで活躍したケースは非常に珍しい。レコード会社も最後までソロモンで通した。この録音でも解る通り、濁りのない美しい音色はまさに神童。第一級のピアニストと確信する。その後、活動を中止、パリに渡り、マルセル・デュプレとラザール・レヴィに学び、新境地を拓く。ラザール・レヴィはクララ・ハスキルの師でもある。その後19歳で演奏活動を再開し、1929年には初めての録音を行う。彼の名を高からしめたのは何よりベートーヴェンの演奏であった。ソロモンは優れた技巧と高い暗譜の能力を基礎とした深い楽曲への洞察に基づく、格調高く古典的、構築的な演奏で知られた。故国イギリスを中心に欧米では偉大なベートーヴェン弾きの一人と考えられている。ソロモンはEMIと契約を結び、1951年からベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集の録音に取り組んだ。だが1956年夏、脳梗塞の為に左手の薬指及び小指が自由に動かないことに気づいた。この為、ピアノ・ソナタ31番の終楽章では指が滑り、一部が欠落して修正されないままであった。結局彼は脳梗塞の為に引退を余儀なくされ、全集は未完に終わった。デリケートなタッチを信条として轟音は殆ど用いられない。スタジオ録音とライブ演奏に殆ど差がなかったとも言われており、いくつかの演奏では潔癖すぎるあまり、やや退屈な印象を与えることもある。モーツァルトも一聴して大人しい印象だが、丸みのある音色は全く円満であり、嫌味がない。穏やかでソフトな演奏。B面ソナタでは協奏曲よりはっきりした表情を見せる。英国人紳士らしい演奏と言える。
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