商品コード:1330-055[Ducretet Thomson] ウィーン・コンツェルトハウスQt. 他/ ブラームス:弦楽六重奏曲1番
商品コード: 1330-055
商品詳細:日本では1960年頃から、日本ウェストミンスター社がオリジナルとほぼ同様のジャケに入れて発売したが、音は相当に荒っぽくプアーだった。音質が伴わなければジャケットが良くても意味がない。その後、大手レーベルが次々と復刻LPを出したが、後になればなるほど音質は劣化していった。繰り返し再版が行われた点は日本人が本場の室内楽を知る上で大きな貢献を果たしたと思うが、しかし一度でも初期プレスを聴けばこれまで費やした時間とお金は何だったのだろうか、そんな思いに呆然としてしまった記憶は多くの方がお持ちだろう。中でもDucretet Thomsonの音質は常識を根底から覆してしまう、柔らかく味のある音。近年の演奏と比べれば、あまりにノスタルジックで、ゆったりとしている。まるで夢の中の一コマのようで、もっと早く知るべきであったとお考えの方が多いのでは?年齢を重ね頑固になると、この現実が受け入れられなくなってしまい、見なかったことにしてしまう人まで現れる。このような不幸は日本だけでなく、1970年代以降の再版盤で一大コレクションを築いた欧米のレコードファンにも少なからず見受けられる。ましてCDから始めた世代はもはや知らない方が精神衛生上は良いだろう。知らない方が幸福な事実は世の中には多く、レコードに限らない。さて、米国Westminster Recording Co. Incはニューヨークに本社を持ちつつ、世界大戦の荒廃時に仕事を奪われたウィーンの音楽たちに録音の機会を与えたことで社会貢献とともに莫大な利益を手にした。その志は遺産として今もって、何物にも代えがたい。二度と再現不可な芸術として、人類共通の文化的財産となった。もちろん神髄を味わうなら早いプレスに越したことはない。そして究極を狙うなら欧州のオリジナル盤がとどめを指す。中でもフランス盤の音質のアドヴァンテージはトップランク。ブラームスの残した「傑作の森」をWestminster音源の仏オリジナル盤で味わう幸福は何物にも代えがたい至福である。
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