商品コード:1331-052[VSM] B.L.ゲルバー(pf)/ ベートーヴェン:Pf協奏曲3番
商品コード: 1331-052
商品詳細:ブルーノ・レオナルド・ゲルバー(1941-)はオーストリア系のアルゼンチン人ピアニスト。フランス人とイタリア人の血筋も引いている。日本ではブルーノ・ゲルバーとも表記される。1948年に小児麻痺に罹患、闘病生活を余儀なくされるが、これを克服した。10歳でベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番を弾いてデビューするや、ピアノの神童として鳴らし、18歳の若さで年間150回のコンサートをこなしたという伝説を持つ。19歳でパリに留学し、マルグリット・ロンに入門。ロンは「あなたは私の最後の、最高の生徒」と語った。ロン=ティボー国際コンクール第3位受賞を始めとして、数々の受賞歴を重ねる。ヨーロッパではこれが国際的な活躍のスタートとなり、以後、ゲルバーはリサイタルやオーケストラとの共演で華やかな活動を繰り広げることとなった。これまでに彼は延べ4500回以上の演奏を行なっている。ベートーヴェンやブラームスを偏愛しており、とりわけ前者のピアノ・ソナタの演奏で高く評価される。1968年以来度々来日し、2011年には70歳記念ツアーを全国11箇所で開催し、喝采を浴びた。ゲルバーのピアノはどこか艶やかである。演奏会は当然として、レッスンでもしっかり化粧をして現れるらしい。公言はしていないがゲイであることは間違いない。それは芸術の世界で、感性の豊かさという点で勝った存在といえる。ゲルバーは私生活でも美しさを追及して生きている。それが音楽にも表れる。この録音は1968年頃で代表作となった協奏曲録音。1980年代後期からベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全曲を開始し1990年代になって完成させた。指揮のフェルディナント・ライトナー(1912-1996)は既にフィルデス、ケンプらと「皇帝」協奏曲を録音しており、ゲルバーも3/5番を録音した。オケに不安はない。ゲルバーのソロにはラテン気質、フレンチスクール、両性具有的感性など様々な要素が同居した独自のスタイルを完成させていて、27歳という更に若きエネルギーをもはらんでいるのだが意外にも落ち着いた物腰で既に熟練に達したようなソロを展開する、注目すべき演奏である。フランスのディアパソン誌は、ブルーノ・レオナルド・ゲルバーを今世紀の最も偉大な百人のピアニストの一人に選んでいる。同時期にロンドンで録音した5番「皇帝」と同様に両性具有的な高く評価されて当然の秀演である。5番は当初Pathéレーベルからリリースされたが3番にはPathéレーベルは存在せずLa Voix De Son Maîtreが最初である。英国ではASD番号は存在せずSXLP 20107が初出となる点は5番と同様。
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