商品コード:1331-038[VSM] パリ器楽グループ/ サン・サーンス:Pfトリオ1番, Pf四重奏曲2番
商品コード: 1331-038
商品詳細:「パリ器楽グループ」(Groupe Instrumental de Paris)をベースにゲスト等を交えて、LP2枚にサン・サーンスの室内楽を録音したシリーズ。パリ器楽グループはおそらくJ.ラフォルジュ(pf)L.ガリ(vn)B.パスキエ(va)R.ベー(vc)の4人ではないかと思われる。日本では「新フランス音楽のエスプリ"シリーズ」とのタイトルで発売していた。これまでサン・サーンスと言えば歌劇、交響曲やピアノ協奏曲がメインでLa Voix De Son Maîtreでさえ室内楽の録音は殆どしていない。1970年という時点で重い腰を上げたようである。L.ガリ(vn)B.パスキエ(va)R.ベー(vc)等VSMではそれぞれリーダーLPを発売しているソリストを集めて、急遽「パリ器楽グループ」として録音に望んだようである。サン=サーンス( 1835- 1921)の時代、最先端の音楽であったシューマン、リスト、ワーグナーであり、フランスにはめぼしい室内楽と呼べる作品は少なかった。音楽史を専門とする学者でもあった彼は、過去のフランスの作曲家が作り出した構造に傾倒し続けた。これにより晩年には印象主義音楽や音列主義音楽の作曲家たちとの間に軋轢を生むことになる。その音楽はストラヴィンスキーや『6人組』の作品を予感させるような新古典主義的な要素を持っていながらも、サン=サーンスはその晩年にあっては保守的であったと看做されることが多い。サン=サーンスの門下からはガブリエル・フォーレが巣立っており、モーリス・ラヴェルらがそのフォーレに教えを乞うている。この両名はいずれも彼らが天才と崇めたサン=サーンスの影響を色濃く受けている。1840年代から晩年に至るまでの間、40を超える室内楽曲を作曲した。このジャンルでの最初の大作としてはピアノ五重奏曲(1855年)と七重奏曲(1880年)があげられる。ピアノ伴奏で計7曲あるソナタも重要であるが、ここでは中規模作品2曲を収録。ピアノ四重奏曲は20年の月を開けて2曲書いており、これは通常演奏される2番。サン=サーンスの知られざる傑作と呼ばれる。変ロ長調の親しみやすい曲。ピアノ三重奏曲も2曲あり、ここでは28歳で書いた1番Op.18。メンデルスゾーンのスタイルを意識して作曲したとされている。ピアノ三重奏曲2番Op.92は1番から28年後でホ短調で書かれた。明るく快活な1番と比べ陰鬱さが目立つ暗めの作品。演奏はこの時期のフランスのトップ奏者たちによるもので信頼を持って受け入れられる。2曲とも録音は多くないが、何方も知らずにいては惜しい曲。2年前にリリースされたVol.1ではPf五重奏曲と七重奏曲を収録。
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