商品コード:1331-035[VSM] W.モリス指揮/ マーラー:嘆きの歌
商品コード: 1331-035
商品詳細:フランス/ドイツではEMIグループから発売されたが、録音された英国ではDelysé Recording Companyというマイナー・レーベルの音源である。従ってHis Master's Voiceからは未発売。但し1972年になって音源はDECCAに売却されたらしい。DECCA:SDD-R 327で再版されている。英国以外ではDelysé Recording Companyとのライセンス契約または単独の音源買い取りでEMIグループから出ていると思われる。Delysé Recording Companyでは英国EMIには売らなかったようである。マーラー:嘆きの歌は初期のカンタータという分類で後期のオーケストラ付きの歌曲とは種類が異なる作品。ルートヴィヒ・ベヒシュタインの同名のお伽噺やグリム兄弟の『歌う骨』をもとにマーラー自身が作詞も全て手掛けており、1880年に完成。版に関しては初稿の3部構成が、第2稿では2部構成としている。初演は最終稿により、1901年2月17日にウィーンにてマーラー本人指揮のウィーン・フィルハーモニー管弦楽団によって行われたが、演奏が不出来だったらしく、そのため評価は今一つであったと伝えられる。カンタータではあるが、そこはマーラー作品、よく知るオーケストラ付きの歌曲と大きな違いは感じない。マーラーらしいダイナミックな序曲から始まる。録音は少なく、W.モリス指揮の当録音は初期録音の一つある。LP初録音は1951年のZ.フェケテ指揮ウィーンso.のMercury:MG 10102と思われる。当録音の指揮者ウィン・モリス(1929- 2010)は英国ウェールズのモンマスシャー州トレレックに生まれ、王立音楽アカデミーやザルツブルク・モーツァルテウムで音楽教育を受け、そこでイーゴリ・マルケヴィチに師事した。モリスはグスタフ・マーラーの作品の解釈で特に評価され、1960年代から1970年代にかけてほぼ完全な録音を行った。 1972年にデリック・クックが演奏したマーラーの交響曲第10番の2回目の録音を初めて録音した人物であり、この作品の録音は3回目であった。また、1988年にはバリー・クーパーが演奏したルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの交響曲第10番の初録音を指揮した。モリスは1960年代から1970年代までにマーラーの交響曲の全集を録音した。日本では無名に近い指揮者だが英国での知名度は高い。音源を持つDelysé Recording Companyは1954 年にIsabella Wallichによって創設された。この会社は、女性が所有し経営する初のレコード会社、女性レコードプロデューサーを擁する初の会社など、いくつかの注目すべき初の記録を残した。イザベラは、19世紀初頭にEMIの役員を務め、後に彼女の非公式の指導者となるフレッド・ガイスバーグの姪であった。彼女はまた、優れた才能を持つクラシックピアニストでもあり、国際舞台で演奏していた。同社の当初の業務は、ウェールズとアイルランドの民俗音楽と合唱音楽だった。イザベラは同社が「他とは違う」存在となるよう、あらゆる努力を払い、あまり知られていないクラシック音楽のカタログを録音した。さらに、彼女はスポークン ワードや詩の録音を開始し、高く評価されている子供向けシリーズも発表した。所有レーベルはDelysé, Delysé Isabella, Envoyの3つがある。
W.モリスの在庫一覧へ