商品コード:1331-008b[CBS] G.グールド(pf) / バッハ:イギリス組曲(全6曲)
商品コード: 1331-008b
商品詳細:パルティータは1枚ずつの古いプレスが初出の為、オリジナルで揃えることは大変である。イギリス組曲はパルティータよりしばらく後の録音になる(1971-6年)為、単売は存在せず、単純に2枚組を入手して終わりである。これは欧州ではドイツとオランダで別々に製造・発売されたがどちらも箱入り2枚組でレーベルデザインは殆ど同じで箱も同一デザインで紙質が異なるだけである。ドイツ/オランダ盤の音質は米国プレスに比べふっくらしたボディの豊かな厚みのある音質。米国プレスよりクリアーさで劣るものの豊かな味わいはこちらが上。グールドの欧州盤は概して柔らかな音になる傾向が強い。角の立ったシャープな音が好みの方には米国版が良い。どちらを取るかは好みの問題で、まったく性質が異なるのでそこにアナログの面白さがあるとも言える。イギリス組曲は米・欧どちらも2枚で全曲。フランス組曲は米・欧で枚数が異なる。大抵早足で駆け抜けるグールドだがこの曲集は意外にもゆっくりと語るように演奏している。ファンには無くてはならない録音。例によって、鼻歌まじりのグールドのピアノは今となっては懐かしさを憶える方が多いかも知れない。CDや日本盤で洗練を受け、オリジナルに辿りつくというのも道程の一つだと思う。今回。ドイツとオランダ盤の2種が同時に入荷したので初めて比較試聴してみた。結果はほぼ同じ音質。しいて言えばオランダ盤の方がより柔らかいニュアンスが含まれてゆったりした印象を受けた。マトリクスが全く違うので、音質が異なるのは当然だが、それを加味すれば全く異なる原盤からここまで近しい音になることが不思議といえば不思議。かなりマニアックな話だが、柔らかい雰囲気を求めるならオランダ盤。固めのすっきりした音は米国盤、オランダ盤に近いが、ややシャープでパワーのあるドイツ盤という結果になる。1980年にMELODIYAからも出ているので興味を引くところ。尚それぞれの再版となるとまた話は別なのであくまでオリジナルLPに限った話である。グールド節全開で演奏されるイギリス組曲はよくも悪くもグールド・オンリーワンの世界感である。あくまでグールド・ファン向けのLPであり、決して普遍的演奏ではない点を留意されたい。
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