商品コード:1331-007p[DGG] N.ミルシテイン(vn) /バッハ:無伴奏Vnソナタとパルティータ(全6曲)
商品コード: 1331-007p
商品詳細:ミルシテイン2回目の無伴奏。弦の音色をそのまま映し出す演奏。初回CAPITOL録音と異なり、何か境地に達したような内容。これも名演の一つと言ってよい。何より美しい音色に魅了される。激しい1回目の録音から約20年が経過し、角の取れた、穏やかだがキリリとしたフォルムが内面の深さに通じているようだ。多くのヴァイオリニストが辿る推移ではあるが、ミルシテインの場合は単純に枯れたとも言えない。「新たな世界を見た」が正しい?ナタン・ミルシテイン(1904-1992)はウクライナ・オデッサ(オデーサ)生まれのユダヤ系ヴァイオリニスト。英語読みではネイサン・ミルスタインとなるが当社ではナタン・ミルシテインで統一している。20世紀の傑出したヴァイオリニストの一人に数えられている。11歳のときレオポルト・アウアーの招きでペテルブルク音楽院に入学、アウアーのロシア時代の最後の弟子の一人となる。ロシア革命により1917年にアウアーがノルウェーに脱出してしまうと、キエフに戻り、ウラジミール・ホロヴィッツと知り合い、意気投合し、しばしば共演するようになり、1925年には西ヨーロッパでの演奏旅行も一緒に行った。この頃にはウジェーヌ・イザイの門も叩いている。1929年にレオポルド・ストコフスキー指揮のフィラデルフィア管弦楽団によりアメリカ・デビュー。ついにニューヨークに居を構えるが、度々ヨーロッパで演奏旅行に取り組んだ。1942年にアメリカ合衆国の市民権を取得。フランコ・ベルギー楽派の優美な演奏スタイルでその美しい音色から「ヴァイオリンの貴公子」と称される。初回CAPITOLの無伴奏は今や伝説となりつつある名演として知られるが、高額であり入手は困難。それに比べ2回目録音はプレスが多く、希少ではない。しかし1973年2/4/9月ロンドンでステレオ録音されたこの2回目録音には初回録音では聴くことのなかった格調の高さ、懐の深さが感じられ、よりポリフォニックな構築性が強く感じられる。音質では初回録音には及ばないがそれは録音技術の差であり、ミルシテイン自身は明らかに進化していることが理解される。バランスの良さという点では初回録音を上回るものがある。
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